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カワグチ ヒロシ
川口 洋
文学部日本文化学科
タイトル 武蔵国多摩郡の寺院「過去帳」に記録された子供の戒名 -「過去帳」分析システムを用いた史料検討-
著者 川口洋
単著・共著の別 単著
発行雑誌 統計
発行所 日本統計協会
60
6
開始ページ 17
終了ページ 23
出版年月 20090600
掲載種別 速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
概要 寺院「過去帳」から死亡指標を算出する研究過程を自動化する「過去帳」分析システムを構築して,武蔵国多摩郡にある11ヶ寺の寺院「過去帳」に記録された子供の戒名について検討した。子供に付けられた位号の約9割を占める童子系位号は,原則として乳児から数え年17歳(満15歳)に至る幅広い年齢階層の死亡者に付けられていたが,1880年代から流産・死産児にも付けられるようになった。一方,子供に付けられた位号の約1割を占める孩子系,嬰子系,泡兒系,胎子系,水子といった位号は,原則として流産・死産児,周産期死亡児,新生児死亡児に付けられた。このような位号は,1880年代まで用例が少なく,流産・死産児,周産期死亡児,新生児死亡児などに孩子系,嬰子系,泡兒系,胎子系,水子の位号を付け,寺院「過去帳」に供養する習慣は,1880年代から普及したとみられる。

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