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2021年10月27日

イベント・講座

正倉院展特別公開講座「正倉院展を深く味わう2021」を実施しました

奈良に立地する大学として本学は、毎年、正倉院展の開催期間に合わせて正倉院展特別公開講座を実施しています。2006年から始まり今年で16回目を迎える同講座は、本学の公開講座ファンからも屈指の人気を誇ります。

第73回正倉院展(10月30日~11月15日)の開催直前の日曜日である10月24日、東大寺総合文化センター金鐘ホールにおいて、今年の正倉院展特別公開講座「正倉院展を深く味わう2021」を実施しました。本学客員教授の西山厚先生が講演を行い、約150人の参加者が正倉院宝物の奥深い魅力を堪能しました。

講座では、正倉院宝物の概要に続いて今年の出品物からピックアップされた宝物が豊富な写真資料とともに紹介されました。数多くの宝物が紹介される中、西山先生が今年の一押しとして挙げたのは28年ぶりの公開となる漆金薄絵盤。漆金薄絵盤は蓮の花をかたどった香炉の台で、花びらには金箔や顔料で鴛鴦(おしどり)や獅子、迦陵頻伽(かりょうびんが)などの文様が色鮮やかに描かれています。

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展示秘話として、2013年に漆金薄絵盤と対となる宝物が出陳された際には、花びらの文様がよく見えるように香炉の下に鏡を敷いて展示することになり、紙の模型で模様の見え方を確認するため何度もシミュレーションを重ねたことが明かされました。宝物の詳細を解説するだけでなく、展示の裏話や宝物の見せ方など、奈良国立博物館で30年以上にわたり正倉院展に携わった西山先生だからこそ語れる正倉院宝物の楽しみ方が次々に紹介されました。

西山先生は、「正倉院宝庫は北倉、中倉、南倉に分れていて、北倉には聖武天皇のゆかりの品が納められているなど、宝物の性格が倉ごとに異なる。どの倉の由来かというのも重要な情報なので、鑑賞の折にはそのあたりにも注目してほしい」と話し、講座の最後には「現地に行って、皆さんの目と心で宝物のすばらしさに触れてください」と参加者に呼びかけました。