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経営学部 経営学科
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2010年7月26日(月)
経営情報学部では、7月23日、本年度から観光経営コースを開設したことを記念して、東生駒キャンパス1号館にて、韓国のウォンガンデジタル大学と共催で、「日韓国際茶の湯のおもてなし」と題した日韓茶文化国際セミナーを開催しました。
このセミナーは、茶の湯のホスピタリティ精神から、観光経営に不可欠なサービス精神についての理解を深めることを目的に、1年生の基礎演習 マナー講座でお世話になっている橘宗雅先生(表千家茶道教授)のお力添えのもと実現したものです。日本語と韓国語で行われた本セミナーは、姜聖淑准教授(観光経営コース担当)が司会を担当し、ウォンガンデジタル大学のユン教授通訳のもと、進められました。
セミナーは、本学の落合副学長並びに、ウォンガンデジタル大学の李眞秀理事長の後、まず、ウォンガンデジタル大学の朴貞姫教授が、江戸時代の朝鮮通信使に対する接遇について講演を行い、当時
朝鮮から使節団をもてなす際は、お茶が貴重な役割を果たし、日本からの注文で茶碗が作られるなど多大な影響を及ぼしたことを紹介しました。
引き続き、茶の湯文化学会の谷晃会長が日本の茶文化について講演を行い、茶の湯のもてなしは、茶室、茶道具、そして美の表現の御点前の3つが調和して成り立つことを言及し、聴講者等は熱心にメモを取っていました。
そして、休憩を挟んで、本学名誉教授の森客員教授が、平城宮から発掘される瓦にからめて「韓半島に見られる瓦の要素」というテーマで講演を行い、韓半島の要素を伝える鬼瓦についてふれ、平城京時代のいろいろな所に韓半島の要素をもつものが見られ、当時、盛んに日韓の交流が行われていたことを紹介しました。
講演終了後には、ウォンガンデジタル大学の学生による韓国の伝統的な茶の湯のおもてなしが披露され、落合副学長並びに森名誉教授、そしてサプライズで選ばれた一般聴講者1名が、お茶をよばれました。また、おもてなし後には、ウォンガンデジタル大学から、掛け軸が記念品として帝塚山大学に贈呈されました。会場では、本学茶道部によるお茶の試演も行われ、ウォンガンデジタル大学学生や、一般の方を前に、茶道部に所属する経営情報学科3年の中井さんらが、御点前を披露しました。そのほかにも、高山茶筅の里 久保氏による茶筅製作実演が同キャンパス9号館にて行われ、手作業での感覚で作られていく繊細な茶筅の先の竹のけずり具合に、見学者等は目を奪われていました。
本セミナーには、約40名のウォンガンデジタル大学学生と、約100名の一般聴講者が参加し、参加者からは、「茶の文化全般についてよくわかった」「今までにない形で講座を受講でき、楽しかった」等の言葉を頂きました。
新たに観光経営コースを開設した経営情報学部では、9月からいよいよ近鉄グループによる「観光ビジネス入門」が開講します。この講義では、鉄道ビジネス、旅行ビジネス、宿泊ビジネス、文化ビジネスの第一線で活躍されている方をお招きして、観光ビジネスに必要とされる基礎知識を習得します。
挨拶をされるウォンガンデジタル大学 李理事長
休憩時間には、ウォンガンデジタル大学の学生から、お茶と茶菓子が振舞われました。
茶筅の里 実演の様子
ウォンガンデジタル大学 学生にお茶をもてなす中井さん。茶道を通して、交流を深めました。