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 基本情報


氏名 清水 婦久子
氏名(カナ) シミズ フクコ
氏名(英字) SHIMIZU FUKUKO
学部・学科 文学部日本文化学科
職名 教授
出身学校・専攻 大阪女子大学 学芸学部 国文学科 卒業
出身大学院・研究科 大阪女子大学大学院文学研究科国語学国文学専攻(修士課程)修了 修士(文学)
学位・資格 博士(文学)(大阪大学)
本学での担当科目 日本文学史(古典文学)、日本文学特講(平安文学)
研究内容 【日本文学(平安文学)】
「源氏物語」研究。千年もの長い間、世界の人々に愛され続けた名作の魅力が何かを考えています。物語中の和歌の解釈について新説を提示したり、当時の歴史的事件との関係を考えたり、「絵巻」や絵本に描かれた源氏絵についても研究しています。
シラバス(URL) https://csweb.tezukayama-u.ac.jp/syllabus/campus?func=function.syllabus.ex.search&nendo=2017&k_cd=663700
ひとことメッセージ 私と一緒に、昔の絵巻や絵本を利用しながら源氏物語の世界や王朝文化を旅してみましょう。
URL(外部リンク) http://www.hikariyugao.com/

 研究キーワード

研究キーワード
源氏物語・巻名・物語成立論・平安文学・版本・源氏絵・和歌・書誌学・絵巻・享受史・摂関家・藤原道長・藤原彰子

 著書

タイトル 著者 出版社 出版年月 担当区分 担当範囲 概要
首書源氏物語 絵合・松風(影印叢書) 清水婦久子 和泉書院(大阪府) 19890500 編者 A5判(147頁)影印・解説・補注・巻末解説すべて 寛文13年(1673)刊行の源氏物語注釈書『首書源氏物語』絵合巻と松風巻の影印本テキスト。補注に、その本文と現存諸本との本文校異を全て挙げて本文系統を明らかにし、頭注の注釈内容を当時の各注釈書と比較し、その歴史的意義を明らかにした。さらに従来素性不明とされていたこの書物の成立事情を推定し、編者を松永貞徳またはその門人とする仮説を立てた。
八雲御抄の研究枝葉部・言語部 片桐洋一編 和泉書院(大阪府) 19920200 分担執筆 B5判二冊(本文・索引編279頁、研究編632頁)のうち、本文編P70〜74,P92〜94,P109〜115,P158〜160,P233〜237/計23頁;研究編P206〜216,P270〜281,P322〜337,P491〜502,P629〜632/計55頁) 14人の分担執筆順徳院による膨大な歌学書『八雲御抄』の枝葉部と言語部を紹介し、その内容について詳細な注釈を加えた。研究編は、本文中の歌語全てについて和歌の用例、同歌語に触れた歌学書名およびその内容、さらに歌語の意味や変遷にまで及ぶ詳しい注釈を施した。十年来の共同研究の成果として、資料的価値が高く、和歌研究の基本図書である。
絵入源氏 桐壺巻 清水婦久子 桜楓社(東京都) 19930200 編者 A5判(119頁)活字翻刻・脚注・解説・企画編集すべて 慶安3年(1650)「絵入源氏物語」を初めて活字翻刻し紹介した書。脚注には他の多数の本文との校異を記し、解説には「絵入源氏」全般と桐壺巻の本文や注釈について、近世以前の読み方が示されていることを指摘した。「絵入源氏」の最大の特徴である挿絵の画面についても詳細な解説を加え、当時の源氏物語享受のあり方を示した。
帝塚山短期大学蔵『光源氏系図』影印と翻刻 清水婦久子 和泉書院(大阪府) 19940600 編者 A4判(117頁)活字翻刻・解説・編集すべて 帝塚山短大蔵『光源氏系図』を詳しく調査し、影印複製として公刊。従来、源氏系図については翻刻・複製のいずれかによる紹介のみであったが、本書で初めて複製と翻刻に詳しい解説を備えた。巻末の解説(P90〜111)にはこれまでの研究を踏まえた詳しい調査報告を記した。本学所蔵資料の価値とともに、最古の源氏系図「九条家本源氏系図」の損失部分を補い、資料の希少な鎌倉時代における源氏物語享受のあり様を知らせる有意義な資料紹介・研究である。
                                        ※Wikipediaに「帝塚山大学本源氏物語系図」として紹介されている。
絵入源氏 夕顔巻 清水婦久子 おうふう(東京都) 19950200 編者 A5判(148頁)活字翻刻・脚注・解説・企画編集すべて 「絵入源氏 桐壺巻」の続編。脚注に多数の本文との校異を記し、解説には夕顔巻の本文や注釈について近世の版本の特徴を挙げつつ詳述した。挿絵の画面についても詳細な解説を加え、当時の源氏物語享受のあり方を示した。夕顔巻の物語を読む際に必ず問題になる贈答歌の解釈について、従来の説の問題点を指摘し、論文「光源氏と夕顔-贈答歌の解釈より-」で発表した自説を書き直して掲載した。
源氏物語の風景と和歌(研究叢書) 清水婦久子 和泉書院(大阪府) 19970900 単著 A5判(486頁) 源氏物語の自然描写や叙景歌を中心に、当時の和歌および散文作品の表現・文体や発想と比較し、その文学史的意義を説いた。源氏物語における風景のことばと手法を丹念に検討し、独自性と時代性を明らかにした。源氏物語が古来の和歌や漢詩の表現をどのように摂取して作られているかを説き、後世への影響についても具体的に示した。個々の場面や文章・和歌を詳細に検討し、通説を含む従来の研究における様々な問題点を指摘し、多くの新解釈を提示した。女性国文学研究者を対象とする「第5回関根賞」を受賞した。
源氏物語(絵入)CD―ROM[承応版本] 岩波書店 19991100 共編者 葵・蓬生・藤裏葉・鈴虫・総角の5巻を活字翻刻・校正編集 文部省国文学研究資料館の「原本テキストデータベース」事業は、資料館所蔵資料を中心に古典の原本をテキスト化し、原本画像とともに紹介するもの。『源氏物語』の原本として、絵入り版本『源氏物語』を紹介し、本の選定と編集・校訂作業を、全国から専門家11名が参加した編集会議と数度の連絡を経て、各自4巻程度を分担してデータ作成に当たった。
絵入源氏 若紫巻 清水婦久子 おうふう(東京都) 20020900 編者 A5判(144頁)活字翻刻・脚注・解説・企画編集すべて 「絵入源氏」桐壺巻・夕顔巻の続編。脚注に多数の本文との校異を記し、挿絵に詳しい解説を付けた。巻末の解説では、版本諸本の書誌と諸本の関係、近世流布本の本文系統、「絵入源氏」別冊付録と本編との関わりなど、筆者自身の研究に基づく源氏物語版本の情報についてわかりやすく説明。また若紫巻の挿絵と和歌表現についても詳しく論じた。
源氏物語版本の研究 清水婦久子 和泉書院(大阪府) 20030300 単著 A5判(606頁) 源氏物語版本に関する既発表論文を基に、全面的に書き直し再構成した本格的研究書。近世初期に出そろった源氏物語版本すべての本文・注釈・挿絵・書誌・編者について初めて調査し体系化した。版本の原本を独自に調査、近世以後の流布本の系譜を明らかにし、不明とされた版本の成立や編者についても実証した。(大阪大学博士学位論文)]
光源氏と夕顔―身分違いの恋― 清水婦久子 新典社(東京都)新典社新書1 20080400 単著 新書判(158頁) 論文「光源氏と夕顔-贈答歌の解釈より-」とその再論に対する反響の大きさを踏まえて、一般・学生向けにわかりやすく説いた。矛盾の多い説がなぜ通説となったのかを、中世以後の注釈書を順に説明し、口語訳ができればよいという古典教育・古典研究の問題点を指摘した。単に源氏物語や夕顔巻だけの問題ではなく、日本文化の研究と古典教育の矛盾を鋭く突いた著書。
源氏物語の風景と和歌 増補版 清水婦久子 和泉書院(大阪府) 20080400 単著 A5判(560頁) 関根賞受賞後、絶版となっていた著書『源氏物語の風景と和歌』(1997年)を基に、このテーマに関わる、刊行以後の論文を追加し、第六章の「光源氏と夕顔」補訂の論を書き下ろした増補版。源氏物語および古典文学における風景と和歌の重要性をより自覚的に論じた論を加えたことで、和歌研究者や美術の研究者をも意識とした研究書になっている。
源氏物語の真相 清水婦久子 角川学芸出版(東京都)角川選書 20100400 単著 四六判(283頁) 源氏物語の巻名に関する研究を踏まえ、従来の研究に数多くの矛盾や誤解があることを指摘し、源氏物語が長編小説ではなく、古代の物語と同じく巻毎の物語を書き継ぐ形で長編化したこと、巻毎の物語は、古歌を基にして名付けられた巻名を物語のテーマとして作られたこと、そして第一巻の桐壺巻が当時の後宮の出来事と深く関わる形で作られたことなど、源氏物語の成立に関わる数々の真相を明らかにした。
国宝「源氏物語絵巻」を読む 清水婦久子 和泉書院(大阪府) 20110600 単著 A5判(268頁) 国宝「源氏物語絵巻」について、従来、絵の画面の印象と物語の内容を安易に結びつけて説明されてきたのに対して、本書では、絵巻の詞書全文に初めて口語訳を添え、詞書を丁寧に読み解くことで、源氏物語絵巻が和歌を尊重していたこと、物語に表された複雑な心情描写や場面設定をより簡潔にしていたことを明らかにした。源氏物語および美術史の研究に重要な提言をする書。文部科学省科学研究費基盤研究(C)および帝塚山学園学術研究費による研究を基にした。
源氏物語の巻名と和歌 物語生成論へ 清水婦久子 和泉書院(大阪府) 20140310 単著 A5判(479頁) 源氏物語の54の巻名とその異名13の成立をすべて検証し、源氏物語以前の和歌や歌合を基にして名付けられたもので、巻名を主題として巻の物語が作られたことを初めて実証した。巻名の由来となった歌集や歌合などの検討から、天皇や大臣あるいは特定の知識人からの情報提供によって物語が製作されたこと、源氏物語が藤原道長家における政治的教育的な一大プロジェクトであったことを論証した。
清水好子論文集 第二巻 源氏物語と歌 山本登朗・清水婦久子・田中登 武蔵野書院(東京都) 20140601 共編者 A5判・全三巻のうち第二巻(368頁)の校正・編集・巻末目録・解説を、清水がすべて担当した 源氏物語・紫式部の著名な研究者である清水好子(関西大学名誉教授、1921〜2004年)の学術論文を集成した論文集。編者3名(山本登朗・田中登・清水婦久子)が全三巻を企画編集し、その第1回配本の第二巻の校正編集を清水が担当した。合計65編の論文のうち、第二巻には清水好子の晩年の源氏物語関係論文を21編収め、若い世代にも読みやすく難読漢字にルビを施した。巻末には、清水好子40年間にわたる厖大な著作・論文の年次順目録(347〜355頁)、詳細な解説「清水好子・研究の経緯と変遷」(337〜346頁)を清水婦久子が作成執筆した。
清水好子論文集 第一巻 源氏物語の作風 山本登朗・清水婦久子・田中登 武蔵野書院(東京都) 20140801 共編者 A5判・全三巻のうち第一巻(376頁)の校正編集を編者3名が協議して行い、巻末の年譜・解説を、山本が執筆した 源氏物語・紫式部の著名な研究者である清水好子(関西大学名誉教授、1921〜2004年)の学術論文を集成した論文集。編者3名(山本登朗・田中登・清水婦久子)が全三巻を企画編集し、その第2回配本の第一巻の校正編集を編者が協力した。合計65編の論文を、第二巻には清水好子の初期の源氏物語関係論文を19編収め、若い世代にも読みやすく難読漢字にルビを施した。巻末の解説と年譜は、山本が執筆した。
清水好子論文集 第三巻 王朝の文学 山本登朗・清水婦久子・田中登 武蔵野書院(東京都) 20140910 共編者 A5判・全三巻のうち第一巻(384頁)の校正編集を編者3名が協議して行い、巻末の解説を、田中が執筆した 源氏物語・紫式部の著名な研究者である清水好子(関西大学名誉教授、1921〜2004年)の学術論文を集成した論文集。編者3名(山本登朗・田中登・清水婦久子)が全三巻を企画編集し、その第3回配本の第三巻の校正編集を編者が協力した。合計65編の論文のうち、第三巻には清水好子の源氏物語以外の王朝文学関係論文23編を収め、若い世代にも読みやすく難読漢字にルビを施した。巻末の解説は田中が執筆した。
源氏物語とポエジー 寺田澄江・清水婦久子・田渕句美子 青簡舎 201505 共編者 A5判(403頁)清水は論文「源氏物語の巻名・和歌と登場人物」と「あとがき」を執筆し、寺田は論文と総括、田渕は序文と論文を分担し、3名で全体の編集を行った。 2014年3月にパリのイナルコとディドロー大学において行われたパリ・国際シンポジウムと、過去3年間に行われた対論を基にした論集。源氏物語と和歌・歌謡・漢詩・音楽との関わりに関する基調講演による14編の論考に序文・シンポジウム総括・あとがきを加えて編集した。

 論文

タイトル 著者 単著・共著の別 発行雑誌 発行所 開始ページ 終了ページ 出版年月 掲載種別 概要
「源氏物語絵巻」と和歌 単著 単行本「平安文学の新研究物語絵と古筆切を考える」 新典社 11 49 20060900 研究論文 国宝「源氏物語絵巻」十九面のうち十五面が、詞書に和歌を含んでいるだけでなく、その歌が絵の画面に対応していることを論証した。十九面の絵はいずれも左右の画面で対照的な世界を描いているが、詞書に歌のある場面では、画面の片側に歌を詠んだ人物、別の片側に歌の題材を描いている。また、デジタル撮影により科学的に解析されたという平成の復元模写の誤りを、詞書と画面を根拠にして指摘した。
源氏物語の和歌-縁語・掛詞の重要性- 単著 「文学」 岩波書店 9・10月号 71 84 20060900 研究論文 源氏物語の和歌についての従来の説と議論が、縁語・掛詞を見落としたことによる例を挙げて具体的に延べた。中世以来議論されてきた歌の本文について、現在の流布本では「月」を採るが、「菊」の正当性を縁語・掛詞から明らかにした。また「えに」を縁としか理解していないのは誤りで枝または江との掛詞であること、手習巻で説が分かれていた歌の「かたみ」に「形見」とともに「肩身」の意味があることを実証し、新解釈を提示した。
桐壺・淑景舎・壺前栽-物語の生成と巻名- 単著 単行本「源氏物語の始発-桐壺論集」 竹林舎 464 487 20070100 研究論文 源氏物語の第一巻桐壺巻に、古来、三つの巻名が伝えられていることに注目し、それらの巻名が桐壺巻の成立を解明する手がかりになることを論じた。まず、壺前栽と名付けられた物語が作られたが、それは、村上天皇の主催した康保三年前栽合「壺前栽の宴」を基にしていること、そのテーマは后を亡くした天皇の悲しみを描くものであった。藤壺との密通を語る輝く日の宮の巻は、中宮彰子の状況から削除され、最後に淑景舎を舞台とした桐壺の物語が作られたことを推定した。
源氏物語の巻名の基盤 単著 単行本「源氏物語の展望第1集」 三弥井書店 171 207 20070100 研究論文 源氏物語の巻名が古歌を基にしていることは既発表論文で明らかにしたが、本稿では、その古歌が村上天皇の後宮における歌や歌合などの行事に集中していることに注目し、源氏物語で準拠とされ理想の時代とされたことと、物語の基盤となった歌が一致していることがわかった。中でも九条右大臣藤原師輔とその息子伊尹と高光に関わる歌、斎宮女御の主催した歌合から、巻名に関わる重要な場面が作られていることを明らかにした。
平安文学と奈良 単著 「青須我波良」 帝塚山大学日本文学会 60号 1 23 20070300 研究論文 平安文学に描かれた奈良・大和に焦点を当てて論じた。古今における春日が若菜や若草とともに詠まれ、伊勢物語でも春日野の若草・若紫と詠まれたのに対して、藤原道長のもとで書かれた源氏物語では、藤原氏の管轄にある春日や春日野が物語の舞台になることは一度もなかった理由は、源氏の物語であることを意識したものと論じた。源氏物語の舞台で唯一の奈良は藤原氏の管轄下にあった長谷寺であるが、その理由も藤原氏を強く意識した設定であることを論証した。
総論「源氏物語の千年」 単著 「源氏物語千年紀展」図録 京都文化博物館 14 23 20080400 総説・解説(その他) 源氏物語の千年間の文化を紹介する展示の企画委員を務め、展示構成と図録の編集に全面的に協力してきた筆者が、図録の総論として書いた文。数々の展示作品を例に挙げながら、二百年毎に時代を区分し、「源氏物語が作られた時代」「源氏物語が古典となった時代」「源氏物語が描かれた時代」「源氏物語が普及した時代」「源氏文化の千年」と題して、美術作品や文献・文学作品の歴史的意義を述べた。
源氏物語図屏風解説 単著 「源氏物語千年紀展」図録 京都文化博物館 30 53 20080400 総説・解説(その他) 54と60場面を描いた2と3の源氏物語図屏風のすべての絵について、24頁にわたり、巻名を示してすべての場面について解説した。物語全体の中で個々の場面がどのような位置づけかをわかるようにしたこと、歌の詠まれた場面には歌を引用した(巻末に口語訳を示した)。この解説に基づいて、博物館の学芸員は「源氏物語千年紀展」の構成を決めた。この解説はそのまま印刷され、滋賀県立美術館「三井家の名宝展」(2010年)の源氏物語図屏風の参考資料とされた。
源氏物語の和歌(抄) 単著 「源氏物語千年紀展」図録 京都文化博物館 250 257 20080400 総説・解説(その他) 源氏物語図屏風の解説で引用した歌91首をすべて引用し、簡潔な口語訳を付け、名場面のポイントとなる歌とことばの意味が一般の来場者・読者にもわかるようにした。単なる展示図録としてではなく、読み物として楽しめる書物をめざした。展示会場では来場者が多くて十分に鑑賞できなかったが、図録のおかげで、展示の意図と源氏物語の魅力、源氏物語の千年間の文化がよくわかった、保存版として大切にしたい、という感想があり、好評であった。
名場面鑑賞 単著 「源氏物語千年紀展」図録 京都文化博物館 242 249 20080400 総説・解説(その他) 美術作品として展示されても、源氏物語のどの場面なのか、描かれているのは何か、など、これまでの展示図録では説明がなかった。展示会場で詳しい説明は不可能なので、元になった源氏物語の本文を引用し、筆者独自の口語訳を付けて鑑賞できるようにした。同じ名場面が絵によって異なることに注目し、多数の絵を図版で示しながら、それぞれの違いと鑑賞のポイントを示した。若紫のかいま見・紅葉賀の青海波・須磨の夕暮れ・浮舟の橘の小島の4場面。
模倣・転用の文化 単著 「読む、見る、遊ぶ 源氏物語の世界」展示図録 京都文化博物館 48 49 20081000 総説・解説(その他) 近世に出版された源氏物語の版本のうち、数多くの良書が京都で作られ出版されたのに対して、江戸では、その版を基にした海賊版が数多く作られ広く市販された。また、模倣・転用・盗用が横行するが、これは、まだ版権も著作権もなかった時代ゆえのことであり、源氏物語が江戸で普及した原動力となったことを挿絵を比較して述べた。
近世における源氏物語 単著 「読む、見る、遊ぶ 源氏物語の世界」展示図録 京都文化博物館 16 19 20081000 総説・解説(その他) 源氏物語が一気に普及した近世に焦点を当てた展示の企画委員を務め、展示構成と図録の編集に全面的に協力した筆者が、学位論文『源氏物語版本の研究』の成果と、その後の研究成果を踏まえて、近世における出版文化について述べた。中でも、独自の研究調査を踏まえて、各種版本の本文系譜と挿絵の系譜を図示した。
昭和の源氏物語研究史を作った十人・清水好子(評伝) 単著 単行本「源氏物語と紫式部―研究の軌跡」 角川学芸出版 146 160 20081100 総説・解説(商業誌) 源氏物語研究の基礎を作った十人の研究者(故人)を選び、それぞれ研究史を主とした評伝を現代の源氏物語研究者が書いた。紅一点の清水好子の評伝を筆者が担当した。執筆者のうち紅一点であるのみならず、研究テーマや方法にも共通点が多いので、清水好子の研究の経緯と意図について、すぐれた論文の一節をそれぞれ引用しながら述べ、学界に対する影響と研究の異議について述べた。
源氏物語の中の伊勢物語 単著 単行本「伊勢物語 虚構の成立」 竹林舎 474 494 20090100 研究論文 伊勢物語の研究書の中で、源氏物語との関係をテーマとした唯一の章を担当した。伊勢物語の影響を論じるだけでなく、源氏物語の中でどのように再生産されたのかを実証した。中でも歴史的な出来事を基にして作られた伊勢物語の話が源氏物語に取り入れるときには、その両方を受け継いで作られていたことを明らかにした。
斐文会特別講座「源氏物語の千年」 単著 「百舌鳥国文」 大阪府立大学言語文化学会 20号 59 85 20090300 研究論文 大阪府の財政難により大阪府立大学に統合された大阪女子大学の同窓会「斐文会」のための講座。かつて国文学の名門であった大阪女子大の蔵書が源氏物語千年紀展に出展された事情を述べ、その蔵書が源氏物語の研究への貢献度を大阪女子大七〇年史に基づいて述べた。また、筆者自身の源氏物語研究が大阪女子大という場所と教授陣と蔵書の恩恵を受けたものであることも、研究と蔵書を示して述べた。講演録の体を取るが、学術論文として執筆した。
源氏物語の絵画性 単著 「比較日本学教育研究センター年報」 お茶の水女子大学 5号 91 96 20090300 その他記事 源氏物語の絵画性が、和歌の世界を基盤として作られていること、源氏絵の多くが、その和歌的風景や和歌を詠んだ名場面を描いていることに焦点を当て、具体的な絵画作品を示しつつ論じた。京都文化博物館『源氏物語千年紀展』の展示作品と国宝『源氏物語絵巻』を扱った。源氏物語における名場面の本文、『源氏物語絵巻』については詞書を引用し、その場面を描いた絵画と物語本文を対照しつつ説明した。
「絵入源氏物語」の挿絵と本文・和歌・注釈 単著 「中古文学」 中古文学会 84号 2 27 20090900 研究論文 「絵入源氏」の挿絵がどのような意味を持つのかを、物語本文および注釈との関わりにおいて考えた。同時に、古来の源氏絵と比較した。「絵入源氏」の挿絵は、編者春正が「絵の趣は歌と辞の心に留むべき所」にあると跋文で述べた通り、歌の詠まれた場面、歌の言葉が挿絵に描かれる。専門絵師の描く源氏絵とは異なる図様になる。選定した場面は他の絵と同じでも、細かい所に違いが見られることを例示した。
源氏物語の和歌と引歌 単著 単行本「源氏物語の展望 第7集」 三弥井書店 15 49 20100100 研究論文 源氏物語は、古今集をはじめとする和歌を多く取り入れて作られている。従来の研究では注釈書の引用する歌を中心に考える傾向があるが、源氏物語のテーマ設定や物語の場面は、後撰集以後の、歌物語が盛んに作られた、源氏物語成立より数十年前、作者紫式部が生まれた頃の物語的歌集や歌合で詠まれた新しい表現を基にしていることがうかがえる。一つの引歌が一つの表現を生み出しただけでなく、さらに後日談が作られていく物語生成の過程をうかがい得ることを明らかにした。
源氏物語の絵入り本と注釈 単著 単行本「王朝文学と絵画」 竹林舎 242 266 20101000 研究論文 源氏物語版本の挿絵は、挿絵の画面だけで理解するのではなく、本文・注釈とともに読み解かなければならない。版本の本文は青表紙本系統に含まれるが、本により少しずつ異なるので、挿絵もその影響を受けて作られている。また「絵入源氏」のように付録として注釈や引歌が添えられた本においては、挿絵と注釈との密接な関係がうかがえることを、具体例を挙げて実証した。
源氏物語の成立と巻名 単著 単行本「源氏物語の展望 第9集」 三弥井書店 1 40 20110400 研究論文 既に発表した6編の巻名論を踏まえ、源氏物語の成立と巻名とが密接な関わりのあることを論じた。巻名の由来となる歌が、村上天皇時代の歌であることは既に繰り返してきたが、本稿では、特に歌合の歌が意識的に用いられていたことを明らかにし、その歌の作者や関わりのある人物を検討すると、源氏物語は一人の作者だけで作り得るものではなく、多くの協力者・資料提供者のあったことが明らかになった。源氏物語の成立と原型について論じた。
「絵入源氏物語」の成立と普及 単著 単行本「武家の文物と源氏物語絵」 翰林書房 343 358 20120300 研究論文 掲載書の副題は「尾張徳川家伝来品を起点として」。愛知県立大学の科学研究費基盤研究(S)「戦に関わる文字文化と文物の総合的研究」の一環として、2010年12月、徳川美術館で行われた「徳川美術館・蓬佐文庫・愛知県立大学共催公開講座」における同題の講演を基に、公家および武家の文化が、細川玄旨幽斎・九条稙通から松永貞徳を介して、弟子の山本春正に受け継がれたこと、その成果として出版された書物が「絵入源氏物語」であること、その成立事情と再版・増刷・異版が出版された経緯について明らかにし、挿絵もまた源氏物語の本文研究を踏まえた学術的意味を持っていることを論じた。
源氏物語の読者たち―成立に関わって― 単著 「むらさき」 武蔵野書院 50輯 14 23 20131100 研究論文 平成24年12月に東京大学で開催された紫式部学会30周年記念講演会における講演「源氏物語の千年―各時代の読者たち―」を基に書き下ろした。講演では、中世・近世の享受史についても詳しく説明したが、紙幅の都合で、物語成立に関わるところを重点的に論じた。紫式部日記の記事から源氏物語が中宮彰子姉妹のために書かれたこと、彰子と一条天皇が源氏物語の歌を基にそれぞれ哀傷歌を詠んでいたこと、天皇の辞世の歌の意図について、物語との比較から新見を述べた。
源氏物語と稲荷信仰―神事・歌垣と夕顔・玉鬘― 単著 「朱」 伏見稲荷大社 58号 182 201 20140228 研究論文 従来、源氏物語には稲荷が記されていないとされ、その理由について論じられてきたが、歌の表現や舞台設定、物語の背景を検討すると、古代的な意味における稲荷信仰が物語の背景とされていたことが明らかになった。とりわけ夕顔との出会いの場面は、稲荷の歌垣を基にした歌の贈答で、瓜・瓢の白い花の精をミアレ神事に見立てたものでもある。植物を巻名にした四つの物語と稲荷信仰との関係を論じた。
近世源氏物語テキストの編集と注釈 清水婦久子 単著 新時代への源氏学7 複数化する源氏物語 竹林舎 166 198 20150525 研究論文 文学作品の根幹である本文と注釈をテーマとした論集。本文・注釈の専門家12名による分担。うち近世における源氏物語観と注釈に関する論を依頼された。7種9本の整版本の成立・出版、本文・注釈の影響関係を示した上で、それぞれの編集方針と歴史的意義を論じた。
源氏物語の巻名・和歌と登場人物―歌から物語へ― 清水婦久子 単著 源氏物語とポエジー 青簡舎 31 58 201505 研究論文 2014年3月に行われたパリ・国際シンポジウムの基調講演を基にした論考。著書『源氏物語の巻名と和歌 物語生成論へ』の一部をさらに発展させ、藤原高光や源高明の伝承と和歌が源氏物語の蓬生・朝顔・梅枝・紅梅の四巻における和歌や場面、人物造型を導いていたことを明らかにした。
晶子の愛読した版本「絵入源氏物語」 清水婦久子 単著 與謝野晶子の世界 與謝野晶子倶楽部 14号(通巻39号) 25 33 20170331 研究論文 さかい利晶の杜・與謝野晶子倶楽部共済事業「晶子学びの教室」の講座を基に、講演録ではなく学術論文としてまとめた。晶子が12歳から愛読していた本が、1670年頃刊行の絵入り版本「絵入源氏物語」の文庫本型の小本であること、晶子が『湖月抄』を「杜撰の書」とした理由などを、初版「絵入源氏」や同時代の各種版本との関わりを論じつつ実証した。
『十帖源氏』の本文と各種版本―和歌の異文と解釈の問題― 清水婦久子 単著 海外平安文学研究ジャーナル6.0 人間文化研究機構国文学研究資料館 Vol.6 11 28 20170330 研究論文 科学研究費補助金基盤研究(A)2013「海外における源氏物語を中心とした平安文学及び各国語翻訳に関する総合的調査研究」(代表者:伊藤鉄也)の連携研究者として、多言語翻訳を進めている1654年刊行の版本『十帖源氏』原本の歴史的位置づけと本文の特長、特に和歌本文の異文に関する問題点を論じた。

 MISC

タイトル 著者 単著・共著の別 発行雑誌 発行所 開始ページ 終了ページ 出版年月 掲載種別 概要
図版解説(4,97〜121,123〜125,128) 単著 「源氏物語千年紀展」図録 京都文化博物館 55,204〜218,221,224頁 20080400 総説・解説(その他) 4源氏古系図、97〜121近世の版本、123〜128作家の口語訳、の図版解説。これまでの博物館の図録では、美術の観点での解説が一般的であったが、この解説では、源氏物語がどのような形で伝えられたか、特に、どのような「本」として伝えられ、普及したのかを、写真図版ととともに説明し、類似の版本の見分け方やその系譜を、専門家や一般の読者(来場者)に対してわかりやすく説明した。展示会場での音声ガイドにもなった。
版本の本文と挿絵 単著 「源氏物語千年紀展」図録 京都文化博物館 210頁 20080425 総説・解説(その他) 今回の展示の最大の特徴は、江戸時代に源氏物語を普及させ、近代以後の口語訳につながる出版文化を具体的に紹介したことである。筆者の学位論文『源氏物語版本の研究』を基にして、数多くの版本を展示し、それらが学問的に質の高い書物であったこと、版本の本文と挿絵が後世の源氏物語研究と文化に大きな影響を与えたことを述べた。
五十四帖屏風の中の源氏物語 清水婦久子 単著 「源氏物語千年紀展」図録 京都文化博物館 54頁 20080425 総説・解説(その他)
作品番号2(伝土佐光吉筆)と3(狩野氏信筆)「源氏物語屏風」は、源氏物語五十四巻から名場面を選んで54図〜60図を描いている。こうした屏風が、大名や権門の姫君の嫁入り道具として作られ、姫君の教養教育や楽しみのために用いられた文化のあったことを述べた。
源氏物語の巻名 単著 「源氏物語千年紀展」図録 京都文化博物館 27頁 20080425 総説・解説(その他) 源氏物語を鑑賞する上で前提となる54の巻名について説明した。源氏物語という作品は54の巻名を持つ物語の総称であること、巻名は、それぞれの物語の女君、舞台、出来事、物語のテーマなどを表していること、その命名と成立について二通りの説があることを述べた。また、巻名の多くが古歌を元にして名付けられていること、巻名に関わる場面が美術作品の題材になっていることがせ多いことを指摘し、展示の指針を示した。
源氏物語絵巻の解説 単著 「京都市平安創生館」展示キャプション 京都市生涯学習センター 20120400 その他記事 「京都市平安創生館」が古典の日制定記念にリニューアルされるのに合わせて、平安時代の暮らしについて順次展示する。その最初の常設展「平安時代の服飾」の資料として国宝『源氏物語絵巻』のパネル展示のキャプションとして画面解説を依頼されて執筆した。画面は、柏木二・柏木三・鈴虫二・夕霧・御法・宿木二・東屋一の七場面。
源氏物語における舞楽 単著 「京都市平安創生館」展示資料 京都市生涯学習センター 20121000 その他記事 「平安時代の舞楽」の展示資料として、源氏物語に描かれた舞楽の場面について、源氏物語の版本から挿絵を提示して場面を解説した。紅葉賀巻の青海波(源氏と頭中将)、若菜上巻の青海波(夕霧と柏木)、胡蝶巻の季の御読経における迦陵頻伽と胡蝶の舞、若菜下巻における六条院の女楽の場面について、それぞれ執筆した。
国宝『源氏物語絵巻』を徹底解剖(監修・解説) 共著 『一個人』 ベストセラーズ 平成24年11月号 34 43 20121100 その他記事 「源氏物語入門」という特集のうち、国宝『絵巻』の読み方を紹介した。著書③を基にして、一般向けにわかりやすくまとめた。帝塚山大学蔵『光源氏系図』の資料的価値と「源氏物語絵巻」との深い関わりについても紹介した。従来の絵巻鑑賞法では不足していた詞書の内容と書法を重視する読み方を提案した。国宝「源氏物語絵巻」とは?・「源氏物語絵巻」の真の魅力・詞書が表す物語の世界と和歌・「源氏物語絵巻」の描写法の4項目に分けて説明した。
平安時代のくらしと古典文学 単著 「京都市平安創生館」展示資料 京都市生涯学習センター 20131000 その他記事 「平安時代のくらし」の展示資料として、源氏物語に描かれた庶民と貴族の食生活と信仰について執筆した。夕顔巻の光源氏と夕顔の出会いの場面は、瓜の白い花の名を問うところから始まる。これは稲荷の歌垣になずらえたもので、庶民生活を活き活きと描いている。天皇や貴族や神にも捧げられる瓜・ひさごが平安京の周辺で栽培されていたことなどについて述べた。
年中行事と古典文学(秋・冬) 単著 「京都市平安創生館」展示コラム 京都市生涯学習センター 20140600 その他記事 秋・冬の年中行事のうち源氏物語における二つの静かな月の宴を取り上げた。国宝『源氏物語絵巻』鈴虫一・鈴虫二が、十五夜の二つの宴を描いていること、西暦2000年記念紙幣が、鈴虫一の詞書・鈴虫二の絵を図柄として使用していることに触れ、華やかな公式の観月宴ではなく、尼になった女三宮を慰める鈴虫の宴、譲位した冷泉院を慰める月見の宴といった時節にふさわしい催しであり、琴と笛を演奏したのが専門の楽人ではなく、光源氏と息子の夕霧であったことを紹介した。
源氏物語の成立と巻名 清水婦久子 松隠 志野流香道松隠会本部 52 14 20140515 講演資料等(セミナー,チュートリアル,講習,講義他) 香道最大の会派・志野流香道松隠会の総会における招待講演を再録したもの。編集部で要約したとあるが、講演者自身が大幅に加筆訂正したものを収録。香道で伝来されている源氏香が巻名を基にしていることから、巻名が作者による命名であることの根拠と、代表的な巻名について具体的に説明した。
年中行事と古典文学(春・夏) 単著 「京都市平安創生館」展示コラム 京都市生涯学習センター 20141200 その他記事 源氏物語の初音・螢・葵の3巻における場面を春・夏の行事として取り上げた。初音巻では、正月初子の日の小松引きに、実母の明石君から姫君に「鶯の初音きかせよ」と歌が贈られたこと、螢巻では、六条院の馬場における競べ馬を紹介。葵巻では賀茂祭りの車争いの場面が後世の「車争い図屏風」として描かれたことなど、それぞれ絵画作品を紹介しつつ解説した。
百人一首を味わう【一一】淡路島かよふ千鳥の鳴く声にいく夜寝覚めぬ須磨の関守 源兼昌 清水婦久子 単著 「日本語学」 明治書院 Vol.36 No.3
74 75 20170310 速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 2016年10月より連載の企画。作家・歌人や国文学者などさまざまな立場の方に依頼し、依頼者は小倉百人一首からお気に入りの一首を選び、その歌の魅力や表現について語るエッセイ。毎号2名の寄稿で、第6号11番目。

 講演・口頭発表等

タイトル 講演者 単著・共著の別 会議名 開催年月日 主催者 開催地 概要
源氏物語の千年 清水婦久子 龍谷大学国文学会学術講演会 20080621 龍谷大学国文学会 龍谷大学 毎年恒例の龍谷大学・大学院の国文学会主催の記念講演会。源氏物語千年紀を記念して、講演を依頼された。源氏物語千年紀展の展示作品を紹介しながら、千年間に及ぶ源氏物語の文化の伝来と変遷について講演した。
源氏物語の和歌と引歌 清水婦久子 和歌文学会関西例会 20080705 和歌文学会 京都産業大学 源氏物語千年紀特集として、田淵久美子(早稲田大学)・赤瀬信吾(京都府立大学)とともに、源氏物語の和歌を共通テーマに発表し、三名の発表後にシンポジウム形式の質疑応答・討論を行った。
源氏物語の絵画性 清水婦久子 お茶の水女子大学大学院国際日本学セミナー「源氏物語の千年」 20080706 お茶の水女子大学国際日本学研究センター お茶の水女子大学 源氏物語千年紀を記念して、フランス国立東洋言語文化大学のエステル・レジェリー=ボエール、メトロポリタン美術館の渡辺雅子とともに、国際シンポジウムを行い、それぞれ基調講演をしたのち討論した
「絵入源氏物語」の挿絵と本文・和歌・注釈 清水婦久子 中古文学会春季大会 200905 中古文学会 国士舘大学 小嶋菜温子(立教大学)・高橋亨(名古屋大学)・野口剛(根津美術館)・清水婦久子の四名のパネリストと、山本登朗(関西大学)を司会として「源氏物語の絵と注釈」をテーマとしたシンポジウム。基調講演ではスライドを用いて「絵入源氏」の挿絵が本文・和歌・注釈を重視していることを具体的に論じた。四名の講演後に会場から募った質問を集計し、討論を行った。
源氏物語の成立と巻名 清水婦久子 中古文学会秋季大会 201010 中古文学会 立命館大学 源氏物語の成立と巻名が密接な関わりのあることを論じた。巻名の由来となる歌が、村上天皇時代の歌であることは既発表論文でも触れてきたが、本発表では、特に歌合の歌が意識的に用いられていたことを明らかにし、その歌の作者や関わりのある人物を検討すると、源氏物語は一人の作者だけで作り得るものではなく、多くの協力者・資料提供者のあったことを述べた。
源氏物語の千年 清水婦久子 甲南女子大学日本文学講演会 201210 甲南女子大学日本文学科 甲南女子大学 源氏物語がどのような本や形で伝来し普及至ったのかを、千年間の歴史に沿って写本・絵巻・版本の画像を示しながら講演した。
源氏物語の千年―各時代の読者たち― 清水婦久子 紫式部学会30周年記念講演会 201212 紫式部学会 東京大学 源氏物語千年紀展および版本研究の成果を基に、千年の間に源氏物語がどのような読者にどのような形で享受されたのかを、具体的な資料を示して明らかにした。作られた時代には、一条天皇と中宮彰子を慰め教育する意図であったものが、将軍などの権力者たちにも読まれるようになったが、庶民の手に渡ったのは17世紀半ばに出版されて初めてであったこと、その本がどのようなものだったのかを明らかにした。
「絵入源氏物語」の出版と普及 清水婦久子 徳川美術館・蓬佐文庫・愛知県立大学共催公開講座 20121211 徳川美術館・愛知県立大学 徳川美術館 愛知県立大学の教員による科学研究費補助金基盤研究(S)「戦に関わる文字文化と文物の総合的研究」の一環として行われた公開講演会において、江戸時代の出版文化について依頼され講演を行った
源氏物語の成立と巻名 清水婦久子 志野流香道松蔭会総会特別講演 20140302 志野流香道松蔭会 名古屋国際会議場 室町時代から続く由緒ある香道の流派(会員4000人)の総会における記念講演会。香道の中で歴史のある「源氏香」が源氏物語の巻名を題材としていることを意識し、巻名が物語の成立と主題に密接な関わりのあることを紹介した。
源氏物語の巻名と和歌―歌から物語へ― 清水婦久子 パリ国際シンポジウム「詩歌が語る源氏物語」 20140321 フランス国立東洋言語文化大学・パリ第7大学 パリ・ディドロ大学 21日・22日の2日間にわたるシンポジウムの1日目の基調報告「源氏物語の巻名と和歌」の後、第2セッションの討論、2日目の第3セッションのジョシュア・モストウ(ブリティッシュコロンビア大学)の基調報告に対するコメンテーターとして討論、最後に全体討論を行った
源氏物語の役割 清水婦久子 大学・専修学校等オープン講座 20150806 帝塚山大学 帝塚山大学 源氏物語が千年もの間尊重されてきた理由、国語教育、教養教育、歴史教育としての役割について
源氏物語の世界とその歴史的役割 清水婦久子 ゴールデンエイジアカデミー「古典に親しむ」 20151120 京都市生涯学習センター 京都アスニー 源氏物語の内容と時代背景を紹介しながら、物語の歴史的役割について講演した
源氏物語と京都 清水婦久子 京都観光ガイド研修講座 20151208 京都観光ガイドSKY 京都蹴上 国際交流会館 京都を舞台とした源氏物語の場面を、絵や地図などをPPで示しながら観光ガイドに役立つ話をした
源氏物語の時代背景・源氏物語と宇治 清水婦久子 平等院歴史講座 20150725 帝塚山大学・平等院共催 平等院 地域連携の一環として、文学部の2学科が協力して開催した「平等院歴史講座」のうち、宇治ゆかりの源氏物語について講演し、源氏物語かるたプロジェクト学生による発表を加えた
晶子の愛読した版本「絵入源氏物語」 清水婦久子 単著 晶子学びの教室 20160910 さかい利晶の杜,與謝野晶子共催 さかい利晶の杜 源氏物語を最初に訳した與謝野晶子が少女時代から愛読していた本について、原本を持参して講演
源氏物語の享受資料―資料的価値の見極め― 清水婦久子 単著 奈良県図書館協会講座 20160701 奈良県図書館協会 帝塚山大学 図書館所蔵の貴重書などを示して、源氏物語の様々な享受資料の資料的価値について講演
源氏物語の教育的役割 清水婦久子 単著 大学・専修学校等オープン講座 20160805 帝塚山大学 帝塚山大学 教員対象なので、源氏物語の歴史上の教育的役割を説明し、現代の教育に活かすヒントを講演した

 所属学協会

所属学協会名 年月(自) 年月(至) 年月(至)区分 職名
中古文学会 19771000 現在に至る
和歌文学会 19780400
和漢比較文学会 19931000
中古文学会 19980000 現在に至る 委員
全国大学国語国文学会 20031200
日本近世文学会 20041000
全国大学国語国文学会 20100000 20130000 運営委員

 研究に関連する学内外社会活動

活動年月(自) 活動年月(至) 活動年月(至)区分 内容 分類
20000000 20030000 終了 奈良市生涯学習センター古典文学講座『源氏物語』講師
20050500 20050500 終了 帝塚山大学公開講座「源氏物語の物の怪」
20060606 20060606 終了 帝塚山大学で「中古文学会関西部会」開催 学会会場校
20070600 20070600 終了 帝塚山大学公開講座「平安文学と奈良」
20071200 20081200 終了 関西テレビ京都チャンネル『源氏の物語とは何か』1回〜7回 監修・出演(放映2008年5月〜12月) テレビ番組出演・監修
20080300 20080300 終了 京阪文化フォーラム「源氏物語紀行」講演『源氏物語の風景』
20080400 20080400 終了 京都商工会議所・京都検定特別講座「源氏物語と京都」講師
20080400 20080400 終了 NHK公開セミナー(高槻市)『源氏物語の風景と絵画性』
20080400 20080400 終了 NHK公開セミナー(大東市)『源氏物語の美術と和歌』
20080400 20080400 終了 NHK公開セミナー(宇治市)『源氏物語の名場面』
20080500 20080500 終了 京都文化博物館特別講座『源氏物語の風景と和歌』
20080515 20080515 終了 関西テレビ京都チャンネル・KBS京都『葵祭完全生中継』解説 テレビ番組生出演
20080600 20080600 終了 帝塚山大学公開講座『源氏物語千年紀に寄せて』
20141123 20141219 終了 帝塚山大学創立50周年記念特別展示「源氏物語 雅の世界」 資料展示
20081000 20081000 終了 京都文化博物館特別講座『近世の源氏物語』
20081000 20081000 終了 KBS京都『月イチ!京都府 源氏物語千年紀特別番組』出演(京都府知事と対談) テレビ番組出演
20081000 20081000 終了 伊丹市立公民館講座『源氏物語と和歌』 市民講座
20081100 20081100 終了 斐文会講座『源氏物語の千年』
20081100 20081100 終了 奈良学総合文化研究所公開講座『源氏物語と奈良』
20090100 20121200 終了 京都市生涯学習センター京都アスニー講座「源氏物語の真相」講師(月1回・通算48回) 生涯学習センター講座
20090629 20090629 終了 英語による奈良観光ガイド人材養成講座「源氏物語の風景と絵画」 講座・講演
20091000 20100100 終了 羽曳野市民大学『源氏物語』連続講座 計9回
20110300 20110300 終了 帝塚山大学公開講座(文部科学省科学研究費成果報告)『国宝源氏物語絵巻を読む』
20110611 20110611 終了 帝塚山大学で「中古文学会関西部会」開催 学会会場校
20110800 20110800 終了 帝塚山大学ミニチュア大学院『源氏物語から木版本まで』
20120300 20120300 終了 NHK・BSプレミアム『BS歴史館「源氏物語誕生の秘密」』ビデオ・スタジオゲスト出演 テレビ番組出演
20130125 20160324 終了 京都市生涯学習センター京都アスニー講座「源氏物語の名場面」講師(月1回・通算30回) 生涯学習センター講座
20130200 20130200 終了 奈良学総合文化研究所公開講座『源氏物語の誕生』
20130600 20130800 終了 NHK総合テレビ『トーハク女子高!夏期講習―カワイイのルーツは平安にあり』ゲスト出演(東京国立博物館「和様の書」展の広報番組) テレビ番組出演
20130618 フロムページ主催夢ナビライブ「源氏物語も絵本で読まれていた」(2014年度の夢ナビライブ広報のためのサンプル動画として配信) 進学イベント
20140216 20140216 終了 近鉄文化サロン・帝塚山大学共催公開講座「源氏物語と藤原道長の娘たち」 公開講座
20140218 20140218 終了 英語による奈良観光ガイド人材養成講座「源氏物語と藤原道長」 講座・講演
20140621 20140621 終了 フロムページ主催夢ナビライブ「源氏物語も絵本で読まれていた」 進学イベント
20141124 20141124 終了 帝塚山大学50周年記念講座「奈良で学ぶ源氏物語」 講演
20160428 現在に至る 京都市生涯学習センター京都アスニー講座「絵とともに読む源氏物語」講師(月1回)
2009年から7年間にわたり源氏物語五十四帖を毎月1巻ずつテーマを決めて講演してきた「源氏物語の名場面」の続編、第二期(以後8年間で五十四帖について講演予定)を開始した
生涯学習センター講座

 受賞

受賞年月 授与機関 受賞名 概要
19980700 関根賞運営委員会 関根賞(第5回)

 競争的資金等の研究課題

提供機関 研究種目 タイトル 採択開始 採択終了 代表者 研究課題 代表者・分担者の別
日本学術振興会 基盤研究(C) 科学研究費補助金 20070000 20080000 清水婦久子 源氏物語絵巻の多角的研究 研究代表者

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