教員紹介データベース


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 基本情報


氏名 安井 伸郎
氏名(カナ) ヤスイ シンロウ
氏名(英字) YASUI SHINRO
職名 教授・学科長
出身学校・専攻 九州大学 理学部 化学科 卒業
出身大学院・研究科 九州大学 大学院 理学研究科 化学専攻 修士課程 修了
学位・資格 理学博士
本学での担当科目 現代生活論、生活環境論、自然と人間(現代科学)
研究内容 有機化合物を材料として、物質の成り立ちや性質、化学反応の仕組みなどを理解するための基礎的な研究を行っています。
シラバス(URL) https://csweb.tezukayama-u.ac.jp/syllabus/campus?func=function.syllabus.ex.search&nendo=2017&k_cd=603201
ひとことメッセージ あたりまえと思っている現象、よく知っている事柄にも、「なぜ?」と問いかけてみてください。それが学問の出発点です。

 研究分野

研究分野
有機化学

 著書

タイトル 著者 出版社 出版年月 担当区分 担当範囲 概要
新版・化学「もの」を見る目 大野惇吉、安井伸郎、牛田智 三共出版(東京) 20010301 共著 PP.1-58,80-99,151-153 物質の成り立ち、またその変化の様子を理解するためには微視的な目で「もの」を見る必要がある。このような初版の精神はそのままに、記述や体裁を全面的に見直し、より視覚的な理解ができるよう図を描き改めるとともに、「地球温暖化」「自動車の排ガス規制」「電導性ポリマー」など、最近のトピックを加え読者の興味を喚起することを心がけた。 
エネルギーの科学 安井伸郎 三共出版(東京) 20050401 単著 人類のエネルギー利用の歴史、現在利用されているエネルギー資源、その中で特に重要な化石資源のことなど、エネルギーにまつわる広汎な事柄を図表を多用しながらわかりやすく解説した。また、現代社会で主要な地位を占める電気エネルギーについて詳述した。さらに、化石資源の有限性に言及し、省資源の必要性を強調した。
新化学ものを見る目 大野惇吉、安井伸郎、牛田智、塩路幸生 三共出版 2015 共著 初版で示された、物質の性質や物質の変化を微視的な「目」で見て解釈するという態度は本版でも引き継がれており、このような見方から化学の基礎的な事柄を解説している。さらに本版では、近年の発見、技術の発展を踏まえて、「生命の化学」「エネルギーの化学」の章を増補・追加した。また、ナノテクノロジーについても解説している。

 論文

タイトル 著者 単著・共著の別 発行雑誌 発行所 開始ページ 終了ページ 出版年月 掲載種別 概要
Quenching of a Photosensitized Dye through Single-Electron Transfer from Trivalent Phosphorus Compounds Yasui, S.; Tsujimoto, M.; Itoh, K.; Ohno, A.  共著 J. Org. Chem.  American Chemical Society Vol.65 4715 4720 200000 研究論文 光励起された染料ローダミン6Gからの蛍光が種々の3価リン化合物からの一電子移動によって消光されることを見いだした。消光速度(すなわち電子移動速度)をStern-Volmer法によって測定し、得られた速度定数の対数を電子移動の自由エネルギー変化に対してプロットしたところ、吸熱領域における動力学-熱力学関係がRehm-Wellerの予測から大きく外れることが分かった。このことによって、電子移動速度論における3価リン化合物の特異性を初めて示した。
Kinetic Study on Debromination of vic-Dibromides with Trivalent Phosphorus Compounds Yasui, S.; Itoh, K.; Ohno, A. 共著 Heteroatom Chem.  Wiley Vol.12 217 222 200100 研究論文 vic-ジブロミドが種々の3価リン化合物によって脱ブロム化されオレフィンを与えることを見いだした。リン上置換基の置換基効果、ならびに生成物の立体化学は、3価リン化合物が初めに臭素原子を選択的に攻撃することを示した。
Kinetic Deuterium Isotope Effect in Single-Electron Transfer Occurring from Tributylphosphine to Viologens Yasui, S.; Itoh, K.; Ohno, A.; Tokitoh, N 共著  Chem. Lett. 日本化学会 Vol.30 1056 1057 200100 研究論文 トリブチルホスフィンから1-メチル-1'-アルキル-4,4'-ビピリジニウム塩(ビオロゲン)への一電子移動の速度論を行ったところ、メチル基に関して有意の重水素同位体効果が観測された。この現象を、本系における一電子移動は、ホスフィンとビオロゲンが形成する緊密な錯体内で起こると考えて解釈した。
Reaction of Trivalent Phosphorus Compounds with Viologens S. Yasui, K. Itoh, A. Ohno, and N. Tokitoh 共著 Phosphorus, Sulfur and Silicon Taylor & Francis Vol.177 No.8-9 2001 2002 200200 研究論文 トリブチルホスフィンと種々のジアルキルビオロゲンとの反応において、ビオロゲンのアルキル置換基のうち少なくとも一つがメチル基の時は前者から後者への一電子移動が起こり、それ以外の場合は両者の間でイオン的な付加反応が起こることを見いだした。この劇的な立体効果から、3価リン化合物から電子受容体への一電子移動では、両反応種の接近する方向が重要であることを示した。
Irreversibility of Single Electron Transfer Occurring from Trivalent Phosphorus Compounds to Iron(III) Complexes in the Presence of Ethanol S. Yasui, K. Itoh, M. Tsujimoto, and A. Ohno 共著 Bull. Chem. Soc. Jpn. 日本化学会 Vol.75 No.6 1311 1318 20020600 研究論文 置換基の大きさを系統的に変化させた種々の3価リン化合物から鉄(Ⅲ)錯体への一電子移動を速度論的に解析し、一電子移動段階の遷移状態の位置がリン上置換基の大きさに依存することを見出した。このことにより、この反応が両反応物が緊密な会合錯体を形成して進行することを明らかにした。
An Attempt to Interpret Extraordinarily Large Isotope Effect Observed in a Single-Electron Transfer Process S. Yasui, K. Itoh, A. Ohno, and N. Tokitoh 共著 Annals of West University of Timisoara, Series Chemistry Vol.12 No.3 145 152 20030000 研究論文 トリブチルホスフィンから種々の1-メチル-1’-アルキル-4,4’-ビオロゲンへの一電子移動において約4という異常に大きな速度論的重水素同位体効果を観測した。量子論を考慮に入れた解析を行い、このような値が少なくとも計算上は可能であることを示した。
Dramatic Effect of N-Substituents in Viologens on Single Electron Transfer from Tributylphosphine S. Yasui, K. Itoh, A. Ohno, and N. Tokitoh 共著 Org. Biomol. Chem. Royal Society of Chemistcy Vol.3 4188 4192 20050000 研究論文 トリブチルホスフィンとN,N-ジアルキルビオロゲンの暗反応を、主に生成物分析に基づいて検討した。ビオロゲンのN-アルキル基の少なくとも一つがメチルのとき前者から後者に電子移動が起こるが、それ以外の場合には前者が後者を求核攻撃して付加体を与えることを見いだした。
硝酸アンモニウムセリウム(IV) (CAN) による3価リン化合物の酸化 安井伸郎 単著 帝塚山大学現代生活学部紀要 帝塚山大学現代生活学部 1巻 71 79 200502 総説・解説(大学・研究所紀要) 代表的な酸化剤である硝酸アンモニウムセリウム(IV) (CAN)と3価リン化合物の反応を試み、3価リン化合物の酸化におけるCANの有用性を探った。
Reaction of Triarylphosphine Radical Cations Generated from Photoinduced Electron Transfer in the Presence of Oxygen S. Yasui, S. Tojo, and T. Majima 共著 J. Org. Chem American Chemical Society Vol.70 No.4 1276 1280 20050400 研究論文 9,10-ジシアノアントラセン(DCA)を光触媒とする、トリアリールホスフィンの光反応を酸素雰囲気下、アセトニトリル中で行い、対応するホスフィンオキシドを高収率で得た。アリール置換基の量子収率に及ぼす効果、レーザーフラッシュフォトリシス実験の結果などから、生成物を与える機構として、ホスフィンからDCAへの一電子移動によって生成するホスフィンラジカルカチオンが分子状酸素とラジカル反応する経路を提出した。
Effect of Structural Change of Viologen Acceptors on the Rate of Single Electron Transfer from Tributylphosphine S. Yasui, K. Itoh, A. Ohno, and N. Tokitoh 共著 Org. Biomol. Chem.  Royal Society of Chemistry Vol.4 2928 2931 20060000 研究論文 トリブチルホスフィンから環状ビオロゲン類縁体への電子移動を速度論的に解析し、速度-自由エネルギー変化関係をMarcus式に適合させることによって再配列エネルギーを求めた。再配列エネルギーは、電子移動に伴うビオロゲン類縁体の構造変化が大きいほど大きくなることを定量的に示した。
Effects of Substituents on Aryl Groups during the Reaction of Triarylphosphine Radical Cation and Oxygen S. Yasui, S. Tojo, and T. Majima 共著 Org. Biomol. Chem. Royal Society of Chemistry Vol.4 2969 2973 20060000 研究論文 空気雰囲気中、9,10-ジシアノアントラセン存在下でのレーザー閃光光分解によって、種々の置換トリアリールホスフィンから対応するホスフィンラジカルカチオンを発生させ、その反応を追跡した。置換基の違いによる過渡吸収スペクトルの違いを検討し、トリアリールホスフィンペルオキシラジカルカチオンを経由して生成物ホスフィンオキシドに至る機構を提出した。
Reactivity of Triarylphosphine Peroxyl Radical Cations Generated through the Reaction of Triarylphosphine Radical Cations with Oxygen S. Tojo, S. Yasui, M. Fujitsuka, and T. Majima 共著 J. Org. Chem. American Chemical Society Vol.71 8227 8232 20060000 研究論文 パルスラジオリシスによって種々の置換トリアリールホスフィンから対応するホスフィンラジカルカチオンを発生させ、酸素との反応を追跡した。電子供与性置換基はホスフィンラジカルカチオンと酸素の反応に影響を与え、o-メチル置換基は中間体トリアリールホスフィンペルオキシラジカルカチオンの反応性に影響を与えることを明らかにした。
電子移動過程に関する研究の変遷 安井伸郎 単著 帝塚山大学現代生活学部紀要 帝塚山大学現代生活学部 2巻 75 85 200602 総説・解説(大学・研究所紀要) 半世紀以上にわたって発表された電子移動に関する論文を渉猟し、内容を丹念に追跡することによって電子移動過程研究の現在に至るまでの流れをたどった。
Reinvestigation of the Peculiar Dependency of the Rate on the Free-Energy Change in the Electron Transfer from Trivalent Phosphorus Compounds Based on the Extended Marcus Equation S. Yasui 単著 帝塚山大学現代生活学部紀要 帝塚山大学現代生活学部 3巻 57 66 200702 総説・解説(大学・研究所紀要) 3価リン化合物から種々の受容体への電子移動に見られる特異な速度論的挙動、すなわち、吸熱領域における電子移動速度の自由エネルギー変化への緩やかな依存性を説明するため、電子移動にともなって3価リンラジカルカチオン上に生じる共有結合の結合生成エネルギーを組み込んだ「拡張Marcus式」を提唱した。
Kinetics-Energetics Relationship during the Electron Transfer from Trivalent Phosphorus Compounds to the Singlet Photoexcited Sensitizers S. Yasui and M. Tsujimoto 共著 J. Phys. Org. Chem. Wiley Vol.21 541 543 20080000 研究論文 種々の3価リン化合物からさまざまなタイプの一重項励起増感剤への電子移動の速度定数を、Stern-Volmer法によって決定した。吸熱領域において速度定数の対数を自由エネルギー変化に対してプロッしたときの傾きはRhem-Weller理論から予測されるよりも負に小さい方向にずれること、さらにその「ずれ」はカチオン性の増感剤より電気的に中性の増感剤のほうが大きいことを示した。
ビピリジニウム塩の蛍光特性 安井伸郎 単著 帝塚山大学現代生活学部紀要 帝塚山大学現代生活学部 5巻 91 97 200902 総説・解説(大学・研究所紀要) N,N-ジアルキルビピリジニウムジカチオンの蛍光特性に及ぼす、アルキル基の効果、対アニオンの効果を検討した。
蛍光染料からの蛍光に及ぼす水の効果 安井伸郎 単著 帝塚山大学現代生活学部紀要 帝塚山大学現代生活学部 6巻 53 58 201002 総説・解説(大学・研究所紀要) ローダミンなど代表的な蛍光染料の蛍光強度が溶媒によって変化することを見いだし、エタノール中の水の割合と蛍光強度の関係を定量的に評価した。
Ion Cyclotron Resonance Mass Spectrometric Study on the Gas-Phase Reaction of Triarylphosphine Radical Cations S. Yasui and M. Mishima 共著 Phosphorus, Sulfur, and Silicon Taylor & Fransis Vol.185 No.3 1025 1030 201003 研究論文 トリアリールホスフィンラジカルカチオンの気相反応をイオンサイクロトロン共鳴質量分析計を用いて検討した。これらラジカルカチオンは、系内に大量に存在するイオン化されていないホスフィンとの間で二分子反応を起こし二量体を与えるが、アリール配位子のオルト位またはパラ位にメチル基があるとこの二分子反応は阻害され、まったく別の反応が起こった。このことから、メチル基のような小さな置換基がホスフィンラジカルカチオンの反応性に大きな影響を与えることが分かった。
Mechanistic Study on Photooxidation of Triarylphosphines by Time-Resolved Infrared Spectroscopy S, Yasui and M. Mishima 共著 Phosphorus, Sulfur, and Silicon Taylor & Francis Vol.186 No.4 838 840 201104 研究論文 トリアリールホスフィンの光酸化の機構を明らかにするため、トリフェニルホスフィンおよびその誘導体のアセトニトリルまたは塩化メチレン溶液を、YAGレーザーを用い266 nmでレーザー閃光分解した。時間分解赤外分光法で反応を追跡したところ、1110 cm-1 〜1220 cm-1 に過渡吸収が観測された。その生成速度はトリアリールホスフィンの濃度に依存するが、トリメシチルホスフィンではさらに酸素濃度にも依存することが分かった。これらの観測結果から、一重項励起トリアリールホスフィンから生じるラジカルカチオンが光酸化の中間体であるという機構を提唱した。
DFT Computations in an Attempt to Simulate the IR Spectrum of a Transient Intermediate Generated upon Laser Flash Photolysis of Triarylphosphines Yasui, S.; Mishima, M.Yasui, S.; Badal, Md. M. R.; Kobayashi, S.; Mishima 共著 Chem. Lett. 日本化学会 Vol.42 No,8 866 868 201108 研究論文 トリアリールホスフィンのアセトニトリルまたは塩化メチレン溶液をYAGレーザーを用いて266 nmで閃光分解し、時間分解赤外分光法で過渡吸収赤外スペクトルを観測した。溶液の赤外分光法では溶媒分子の吸収のため観測窓が非常に狭くなるという欠陥があるが、DFT理論計算により想定中間体の赤外吸収スペクトルをシミュレートし観測したスペクトルと比較した結果、本系で生じる短寿命中間体はトリアリールホスフィンペルオキシドラジカルカチオンであることを明らかにした。
Atmosphere-Controlled Dual Reactivity of Triarylphosphine in the Photoexcited State: P-C Bond Cleavage vs Electron Transfer Yasui, S.; Ogawa, Y.; Shioji, K.; Yamazaki, S. 共著 Chem. Lett. 日本化学会 Vol.42 Vol.8 1478 1480 201308 研究論文 トリアリールホスフィンのアセトニトリル溶液をキセノンランプを用いて光照射し、ガスクロマトグラフ質量分析計や31P NMRを用いて生成分析を行った。空気中ではホスフィンオキシドへの酸化が起こる一方、アルゴン雰囲気下ではアセトニトリルとの付加体(ジアリール(シアノメチル)ホスフィン)が主生成物になることを見いだした。光励起ホスフィンは酸素に一電子供与してラジカルカチオンになるが、酸素のない系ではP-C結合のホモリティックな開裂が起こってジアリールホスフィニルラジカルを生じ、これがアセトニトリルを攻撃して生成物を与えることを明らかにした。本研究は、光励起トリアリールホスフィンの反応性を明らかにするとともに、シアノメチルホスフィンのような多官能配位子の簡便合成法を提供した。
Investigation of Non-Rehm-Weller Kinetics in the Electron Transfer from Trivalent Phosphorus Compounds to Singlet Excited Sensitizers Yasui, S.; Tsujimoto, M. 共著 J. Phys. Org. Chem.  Wiley Vol.26 1090 1097 2013 研究論文 種々の3価リン化合物からカチオン性および電気的に中性な一重項励起増感剤への電子移動の速度定数を、Stern-Volmer法によって決定し、吸熱領域における速度定数の対数の自由エネルギー変化への依存性は、Rhem-Weller理論から予測されるよりも負に小さく、その傾向は電気的に中性な増感剤への電子移動でより顕著であることを見いだした。アミン、アルコキシベンゼンからの電子移動について同様の取り扱いを行って比較した結果、この現象は3価リン化合物からの電子移動に特異的なものであることを明らかにした。このことから、リン原子など第3周期元素の原子が持つd軌道が電子移動過程において重要な役割を果たすことを指摘した。
Dramatic Effect of Atmosphere on Product Distribution from Steady-State Photolysis of Triarylphosphines Yasui, S.; Ogawa, Y.; Shioji, K.; Mishima, M.; Yamazaki, S. 共著 Bull. Chem. Soc. Jpn. 日本化学会 Vol.87 No.8 988 996 201409 研究論文 種々のトリアリールホスフィンのキセノンランプによる光照射を、アセトニトリル中、酸素、空気、またはアルゴン雰囲気下で行い、トリメシチルホスフィンは、酸素のあるときはホスフィンオキシドを与え、酸素のないときはホスフィンとアセトニトリルの付加体を与えることを見いだした。この劇的な雰囲気の効果から、酸素のあるときはホスフィンから酸素への一電子移動が起こってホスフィンラジカルカチオンが生成し、酸素のないときにはホスフィンのP-C結合のホモリティック開裂が起こることを明らかにした。
Combination of LFP-TRIR Spectroscopy and DFT Computation as a Tool to Determine the Intermediate during the Photooxidation of Triarylphosphine Yasui, S.; Badal, Md. M. R.; Kobayashi, S.; Mishima, M. 共著  J. Phys. Org. Chem. Wiley Vol.27 967 972 2014 研究論文 トリアリールホスフィンをレーザー閃光分解(LFP)して時間分解赤外分光法(TRIR)で観測したスペクトルを、いくつかの想定される中間体について密度汎関数理論(DFT)に基づく理論計算によってシミュレーションしたスペクトルと比較し、
電子移動過程の実験的研究における蛍光染料の役割と可能性 安井伸郎 単著 帝塚山大学現代生活学部紀要 帝塚山大学現代生活学部 201502 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要) 蛍光染料の光励起状態の一電子移動消光速度がStern-Volmer法によって簡便に測定できることから、種々の還元電位を有する蛍光染料を、3価リン化合物の一電子供与能を評価するための道具として利用できる可能性について考察した。
Intramolecular Stabilization of the Phosphine Radical Cation by the Second Phosphorus Atom during the Photooxidation of Diphosphines: 31P NMR Spectroscopic Analysis Yasui, S.; Yamazaki, S. 共著 Chem. Lett. 日本化学会 Vol.44 No.4 422 424 201504 研究論文 1〜6個のメチレンスペーサーによって2つのホスフィンユニットが繋がれたジホスフィンを、重クロロホルム中、空気中でキセノンランプからの光照射によって光酸化した。反応を31P NMRで追跡し、第一のホスフィンユニットの酸化の速度定数を求めたところ、メチレンスペーサーがより長くフレキシブルなジホスフィンほど速く酸化されることが分かった。このことから、想定される中間体であるホスフィンラジカルカチオンは、都合の良い配座を取れる場合、第二のホスフィンユニットによって強く安定化を受けることを明らかにした。
Kinetic Study of Photoreaction of Triarylphosphines by Laser Flash Photolysis Time-Resolved UV-Vis Spectroscopy Yasui, S.; Kobayashi, S.; Mishima 共著 Phosphorus, Sulfur, and Silicon Taylor & Fransis Vol.191 No.1 1 3 201601 研究論文 種々の置換基を持つトリアリールホスフィンを、アセトニトリル中、酸素雰囲気下、空気中、窒素雰囲気下でそれぞれレーザー閃光分解し、反応を時間分解紫外可視分光光度計で追跡した。閃光分解の約100ナノ秒後に観測された中間体、トリアリールホスフィンラジカルカチオンはマイクロ秒の時間スケールで一次反応速度式に従って減衰した。減衰速度定数は酸素の濃度に直線的に依存したことから、中間体ラジカルカチオンは酸素によってラジカル的に捕捉されることが分かった。
Comprehensive Investigation on the Reactivity of Triarylphosphine Radical Cations by Laser Flash Photolysis Time-Resolved UV-vis Spectroscopy Yasui, S.; Kobayashi S.; Mishima, M. 共著 J. Phys. Org. Chem. Wiley Vol.29 443 451 201605 研究論文 種々のトリアリールホスフィンのレーザー閃光分解において、発生するトリアリールホスフィンラジカルカチオンの紫外可視過渡吸収スペクトルを観測することに成功した。吸収の減衰を紫外可視分光法で追跡し減衰速度定数を求めた。得られた速度定数の、雰囲気、トリアリールホスフィン初期濃度、および置換基への依存性を検討した結果、トリアリールホスフィンラジカルカチオンは、ラジカル性とカチオン性という二面的な反応性を有し、酸素とのラジカルカップリングとトリアリールホスフィンとのイオン反応の2つの経路で減衰することを明らかにした。

 講演・口頭発表等

タイトル 講演者 単著・共著の別 会議名 開催年月日 主催者 開催地 概要
Kinetic Study on Reactions of Trivalent Phosphorus Compounds with Viologens S. Yasui 共著 13th International Conference on Chemistry of Phosphorus Compounds 20020500 St.Petersburg, Russia
An Attempt to Interpret Extraordinarily Large Isotope Effect Observed in a Single-Electron Transfer Process S. Yasui 共著 11th Physical Chemistry Conference with International Participation 20030900 Timisoara, Romania
Kinetics of Single Electron Transfer from Tributylphosphine to Viologens: How Does Structural Change of the Acceptor Affect the Rate? S. Yasui 共著 10th Kyushu International Symposium on Physical Organic Chemistry 20031000 福岡
Kinetics of Single Electron Transfer from Trivalent Phosphorus Compounds: Effect of Structural Change of the Acceptors S. Yasui 共著 16th International Conference on Phosphorus Chemistry 20040700 Birmingham, UK
How Does Structural Change of the Acceptors Affect the Kinetics of Single Electron Transfer from Trivalent Phosphorus Compounds? S. Yasui 共著 Reaction Mechanisms VII 20040700 Dublin, Ireland
Reactivity of Triaryphosphine Radical Cations Generated through Photo-Induced Electron Transfer S. Yasui 共著 14th Conference on the Chemistry of Phosphorus Compounds 20050600 Kazan, Russia
Reactivity of Triaryphosphine Radical Cations Generated through Photo-Induced Electron Transfer S. Yasui 共著 11th Kyushu International Symposium on Physical Organic Chemistry 20050900 福岡
光励起電位移動によって生成するトリアリールホスフィンラジカルカチオンの反応性 安井伸郎 共著 第55回有機反応化学討論会 20050900 新潟
3価リン化合物による一重項励起増感剤の一電子移動消光 安井伸郎 単著 第32回ヘテロ原子化学討論会 20051200 つくば
トリアリールホスフィンから生じるラジカルカチオンの気相反応 安井伸郎 共著 日本化学会第86春季年会 20060300 日本化学会 千葉
電子移動の動力学に及ぼす会合錯体の構造変化の影響 安井伸郎 単著 物理有機化学ミニシンポジウム「有機反応論の最近の動向」 20060306 福岡
 ICR Mass Spectrometric Study on the Gas-phase Reaction of Triarylphosphine Radical Cations S. Yasui 共著 17th International Mass Spectrometry Conference 20060800 Prague, Czech
トリアリールホスフィンラジカルカチオンの気相反応。ICR質量分析計を用いた検討 安井伸郎 共著 第18回基礎有機化学連合討論会 20061000 福岡
トリアリールホスフィンラジカルカチオンの気相反応におけるアリール上置換基の効果 安井伸郎 共著 第33回有機典型元素化学討論会 20061200 福岡
Kinetics-Energetics Relationship in the Electron Transfer from Trivalent Phosphorus Compounds to the Singlet Photo-Excited Sensitizers S. Yasui 単著 11th European Symposium on Organic Reactivity 20070700 Faro, Portugal
Trivalent Phosphorus Compounds as a Quencher to the Singlet Photoexcited States of Sensitizers S. Yasui 単著 8th International Conference on Heteroatom Chemistry 20070800 Riverside, USA
Stereoelectronic Effects on the One-Electron Donor Reactivity of Trivalent Phosphorus Compounds  S. Yasui 共著 International Symposium on Organic Reactivity in Fukuoka 20080315 福岡
Participation of the Excimer in the Photo-Induced Electron Transfer from Trivalent Phosphorus Compounds S. Yasui 共著 19th IUPAC Conference on Physical Organic Chemistry 20080700 Santiago de Compostela, Spain
光励起受容体を配位子として有するトリアリールホスフィンの光反応 安井伸郎 共著 第35回有機典型元素化学討論会 20081200 東京   
Photochemistry of Triarylphosphines: How Much Do We Know their Photochemical Behavior?  S. Yasui 単著 12th Kyushu International Symposium on Physical Organic Chemistry 20091200 福岡
トリアリールホスフィンの光化学反応機構に関する実験的および理論的考察  安井伸郎 単著 第36回有機典型元素化学討論会 20091200 鳥取
時間分解赤外分光法によるトリアリールホスフィンの光酸化の追跡  安井伸郎 共著 日本化学会第90回春季年会 20100300 大阪
Mechanistic Study on Photooxidation of Triarylphosphines by Time-Resolved Infrared Spectroscopy  S. Yasui 共著 18th International Conference on Phosphorus Chemistry 20100700 Wroclaw, Poland 
Time-Resolved Infrared Spectroscopic Study on Photooxidation of Triarylphosphines  S. Yasui 共著 20th International Conference on Physical Organic Chemistry 20100800 Busan(釜山)、韓国    
時間分解赤外分光法を用いたトリアリールホスフィンの光酸化素過程の解析  安井伸郎 共著 第37回有機典型元素化学討論会 20101100 室蘭
電子移動過程動力学に及ぼす会合錯体の構造変化の影響  安井伸郎 単著 シンポジウム2011最先端ビーム機能化学 20110100 大阪
Kinetic Study on Triarylphosphines by Laser Flash Photolysis Time-Resolved UV-Vis and IR Spectroscopy S. Yasui 共著 13th European Symposium on Organic Reactivity 20110900 Tartu, Estonia
一重項励起状態トリアリールホスフィンの反応性の実験的および理論的検討 安井伸郎 共著 第38回有機典型元素化学討論会 20111200 金沢
Exploration of Reactions of Triarylphosphines in the Excited State S. Yasui 単著 10th International Conference on Heteroatom Chemistry 20120500 京都
Reactivity of Triarylphosphines in the Excited State S. Yasui 単著 19th International Conference on Phosphorus Chemistry 20120700 Rotterdam, The Netherlands
3価リン化合物の化学。一電子供与剤としての反応性を探る 安井伸郎 単著 超領域的生命科学研究会 20130200 福岡
Combination of Laser Flash Photolysis Time-Resolved IR Spectroscopy and DFT Computations to Explore the Mechanism of the Photooxidation of Triarylphosphines
S. Yasui 共著 International Turkish Congress on Molecular Spectroscopy (TURCMOS 2013) 201309 Istanbul, Turkey
Combination of Laser Flash Photolysis Time-Resolved IR Spectroscopy and DFT Computations to Explore the Mechanism of the Photooxidation of Triarylphosphines
S. Yasui 共著 XIV European Symposium on Organic Reactivity (ESOR 2013) 201309 Prague, Czeck Republic
3価リン化合物から起こる電子移動。
動力学-熱力学関係の特異性はどこから来るか?
安井伸郎 単著 第40回有機典型元素化学討論会
201312 大阪
ジホスフィンの光酸化: 31P NMR による 反応の追跡  安井伸郎 共著 日本化学会第94春季年会 20140328 日本化学会 名古屋
31P NMR Spectroscopy as a Tool for the Kinetic Analysis on the
Photooxidation of Diphosphanes
S. Yasui 共著 20th International Conference on Phosphorus Chemistry 201407 Dublin, Ireland
Kinetic Analysis on the Photooxidation of Diphosphines by 31P NMR Spectroscopy S. Yasui 共著 22nd IUPAC International Conference on Physical Organic Chemistry 201408 Ottawa, Canada
Mechanistic Study on the Photooxidaiton of Diphosphine
S. Yasui 共著 15th European Symposium on Organic Reactivity 201509 Kiel, Germany

 所属学協会

所属学協会名 年月(自) 年月(至) 年月(至)区分 職名
日本化学会

 競争的資金等の研究課題

提供機関 研究種目 タイトル 採択開始 採択終了 代表者 研究課題 代表者・分担者の別
文部省科学研究費補助金 基盤研究C 199404 199703 安井伸郎 3価リン化合物の求核反応に対する機構の再検討(一電子移動機構の可能性) 代表者
文部省科学研究費補助金 基盤研究C 199704 200103 安井伸郎 3価リン化合物の求核性と一電子供与性の区別に及ぼすリン上置換基の効果 代表者

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