実学の帝塚山大学 プロジェクトの実践で学ぶ「実学」

天理市教育委員会 × 帝塚山大学

帝塚山大学福住プロジェクト

2016.11.04.Fri

  • 日本文化学科

現地でのフィールドワークを通じて大学の「知」を地域社会に還元

「ひいおじいちゃんのスケッチブック」を研究

 このプロジェクトは、天理市福住町出身の永井清繁氏によって、明治末期から昭和初期の福住の暮らしを克明に画帳に描き出された作品について、本学大学院人文科学研究科日本伝統文化専攻の大学院生と文学部日本文化学科の学生たちが、福住町でのフィールドワーク等を重ねて学びを深め、2016年2月の天理市文化センターでのパネル展示ならびに文化財講演会を開催する取り組みです。
 永井清繁氏のひ孫にあたる同学科4年(※取材当時)の品川恵里さんが、スケッチブックを大学に持参したことがきっかけで始まりました。

「永井清繁氏の画帳 福住のくらし-ひいおじいちゃんのスケッチブック」会場にて(2016年2月13日)

学生たちがパネルを制作・展示し、講演会で発表

 2016年2月13日(土)、文化財講演会「永井清繁氏の画帳 福住のくらし-ひいおじいちゃんのスケッチブック」が開催されました。本講演会は「平成27年度冬の文化財展」(主催:天理市教育委員会、共催:帝塚山大学)のイベントとして開催されたもので、天理市文化センター1階展示ホールには90名を超える受講者の方が来られました。講演会では、品川恵里さんをはじめ、プロジェクトメンバーの学生たちから画帳に表現された福住町の当時のくらしの様子について、展示に至るまでの調査・研究結果を報告しました。
 講演会終了後、館内に展示された画帳パネルを前に、来場者に対してパネルを制作した学生たち自らが解説をおこない、好評を博しました。
 2016年度後期からは、福住町の公民館での展示会や、福住における美術史との合同調査を行い、多角的アプローチを実践するなどの新たな取り組みが予定されており、「帝塚山大学 福住プロジェクト」から今後も目が離せません。

展示内容について検討する学生たち

説明パネルの文言を入念にチェック

文化財講演会で学生が研究成果を発表

制作した学生が実際に会場で説明

プロジェクトメンバーの声

文学部日本文化学科4年 渡瀬 綾さん  勝山高校(大阪)出身

来場者視点での民俗学展示に奔走

 私は人々の日々の暮らしである「ケ」について調査・展示するチームのリーダーを務めました。展示を見学されるお客様の見易さを追求するために、チーム内のとりまとめ及び他チームとの連携に奔走しました。このプロジェクトで培ったコミュニケーション能力を、社会人生活でも生かしていきたいと思います。

文学部日本文化学科4年 阿部 ひかりさん  仙台育英高校(宮城)出身

幅広く学ぶ魅力を伝える教員に

 民俗学の授業や本プロジェクトを通じて、人々の身近なくらしや文化の一つ一つに意味があることを学び、科目の垣根にとらわれずに勉強する楽しさを知りました。今は、国語と社会の教員免許を取得し、幅広く学ぶことの魅力を子どもたちに伝えられる教員をめざし、日々勉強しています。

大学院人文科学研究科日本伝統文化専攻 2年 西連寺 匠さん

「教わりながら教える」学びの循環

 本学学部生の時に民俗学に出会い、大学院では歴史民俗学を研究する中で、本プロジェクトに参加し、学部生の展示制作の監修を担当しました。教えることによって自分の理解度をはかることができ、多くの学びがありました。この経験を研究に活かし、将来は学芸員や文化財に関わる仕事がしたいと考えています。

文学部日本文化学科 高田 照世 准教授

地元で「本物」を学び、地元に還元

 本学科の特色の1つである豊富な学外実習・現地調査によって、学生たちは座学だけでは学べない「本物」に触れて自主的に学び、徐々に自信をつけていきます。今回は、天理市教育委員会のご協力により、「展示」「発表」という「実学の場」に恵まれ、学生たちは取り組み前に比べて大きく成長しました。今後も、奈良の地元に学び、奈良に還元する取り組みに力を入れていきたいと考えています。

実学のポイント

1
画帳に描かれた福住の文化やくらしに関する事象に対して、積極的に 解明しようとする意識を持ち、正確に読解する力を伸ばす
2
福住の文化への理解を通じて、日本文化についての理解を深め、民俗学の観点から幅広い視野で課題を発見し、解決する力を身につける
3
フィールドワークを重ね、人々の文化・くらしに関する自らの考えを 展示・発表等の多様な方法で的確に発信できる人材を育成
お問い合わせ

帝塚山大学 総務センター 広報課

  • 〒631-8501 奈良市帝塚山7丁目1-1
  • TEL:0742-48-9192 FAX:0742-48-6092

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