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2014年12月26日
【心理科学研究科】第26回心理学研究会発表報告「内観の理論的考察 -面接者の立場から-」

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11月26日、第26回心理学研究会が本学奈良・学園前キャンパス10号館3階グループワーク室にて開催されました。

本研究会は、学内の心理学部・大学院心理科学研究科を中心とした教員スタッフ、大学院スタッフで構成され、自らの研究成果を発表し、各自の研究を通して心理科学領域について社会に貢献することを狙いとし、研鑽に励む場として3年前に発足いたしました。

今回、本学大学院 心理科学研究科 博士前期課程 村井久晃氏が、「内観の理論的考察 -面接者の立場から-」というテーマで、下記内容の発表をいたしました。

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今回の心理学研究会で、演者は日本文化に独特の「甘え」という視点から、内観面接者としての体験を踏まえ内観療法を考察しました。

精神科医の北山修は母子が描かれた浮世絵213枚を集め、その描かれ方を調べてみると、その約半数が何を共に眺めていることを発見しました。

浮世絵で描かれている母と子は共に何かを眺めること「共視」が主役で、日本文化の中には、「母に抱かれながら世界を見て育ってきた」という母の腕にある「心と心のつながり」があると述べていました。

内観療法において、「内観という治療構造の中で抱かれながら」、面接者とのやりとりや内観三項目を通して「母親、父親などお世話になった人達との心と心のつながり」を再確認することは、甘え(愛情)の再体験をすることと考察しました。

甘えられなかった(愛されなかった)という過去の思い込みの記憶から、恨み敵だと思っていた他者が、甘えられていた(愛されていた)という発見により守ってくれた味方だったという記憶の書き換えが内観では起きているのではないでしょうか。

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演者である村井氏は、社会人経験をした後に本学の心理科学研究科に入学、来春前期課程の2年を迎えます。

日本でできた数少ない心理療法の一つである内観を、日本の文化的背景と共に今後も検討していきたいと語っています。