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2014年10月08日
プロジェクト調査報告 帝塚山から富士山へ~最先端と最前線を目指す教育・研究活動~

8月13日(水)、帝塚山大学・流通科学大学(関和俊 准教授)・奈良教育大学(笠次良爾 教授)の研究者による『富士山登山時における生理的・心理的ストレス変化の実態』を明らかにするためのプロジェクト調査が行われました。

本学現代生活学部の山田徳広准教授と全学教育開発センターの髙木祐介講師が主任研究者として統括し、データ分析担当として経済学部の川岸岳人講師、測定係として山田ゼミの小木曽洋介君・奥井康平君・古淵陸行君・宮本直哉君(以上、現代生活学部食物栄養学科4年)、スポーツ医学研究会の衛藤佑喜君(経営学部経営学科2年)が参加しました。髙木講師以外は、初めての富士山登山。この日に至るまで、運動生理学的に効果が高いトレーニングや生駒山での練習登山を何度も重ねるなど、実験のテクニックだけでなく、体力向上や実際の山の中でリスクマネジメントのスキルを培ってきました。

富士山が昨年、世界文化遺産に登録されたことにより、国外でも注目され、富士山登山の人気はますます高くなりました。一方、富士山登山時における事故、特に急性高山病をはじめとした内科系疾患の発症が顕在化しています。しかしながら、富士山登山時の生理学的なストレス指標の変化を検証した研究は報告されていません。そのことに対して問題意識を抱き、生化学を専門とする山田ゼミとスポーツ医学研究会が共同で研究計画を立てました。

富士山登山当日の天候は快晴。絶好の登山日和で、頂上まで順調に登山することができました。途中、毎合到着ごとに心拍数、血圧、動脈血酸素飽和度、主観的運動強度を計測し、記録していきます。そして、富士山頂上到着時には採尿し、調査の狙いである尿中のストレス指標ホルモンを検証します。

みんなで力を合わせ、苦労して慎重に運んだ尿サンプルを下山後に解析した結果、国内外でまだ報告のないストレス指標ホルモンの変化を明らかにしました。低圧低酸素、低温、運動負荷の相加的なストレスの影響は予想外に大きく、今後の疾患発症予防に貢献し得る知見になりました。

「考えているだけではだめ、実際にフィールドへ行き、汗を流して検証しないと。何度も失敗して、ようやく鉱脈が見え始める。」高木講師に常日頃そう教わり、この日まで努力し続けた学生達。調査の成功に、「今回の研究を通して、何か頑張ろう、前向きに生きていこう、という気持ちにエンジンがかかり始めているような気がします」(古淵君)、「(研究を通して)自分が今まで見たことのない世界が広がり、とても興奮しています。みんなで声を出し合い、チーム一丸となって登山しました。また同じメンバーで登りたいです。」(奥井君)と感動を表しました。

「社会的に求められる問題について、状況に見合った最先端の方法を駆使し、楽しみや希望を抱いて最前線まで進み地道な調査を行う」

帝塚山大学はこのような教育・研究活動を通じて、専門的な知識や技量だけでなく、社会性を高める指導を今後も継続してまいります。

本研究は、食物栄養学科の卒業研究として発表するだけでなく、2015年開催予定の国際学会『The 12th International Congress of Physiological Anthropology』にて公表予定です。

富士山五合目で山ポーズ

富士山五合目で山ポーズ

登りは大変

登りは大変

頂上で記念撮影

頂上で記念撮影

動脈血酸素飽和度測定の様子

動脈血酸素飽和度測定の様子