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2013年11月18日
プレゼンテーションの極意 ガー・レイノルズさんによる講演会を開催しました

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11月18日、奈良・東生駒キャンパスにおいて、プレゼンテーションの実施および指導における世界的な第一人者であるガー・レイノルズ(Garr Reynolds)さんをお招きして、経営学部および経済学部による合同講演会を開催いたしました。

アメリカ・オレゴン州出身のレイノルズさんは1989年に初来日して以来、20年以上日本に在住されています。住友電気工業や米アップル社の勤務を経て独立し、現在は日本の文化や哲学を研究。関西外国語大学の教授も務めています。とくにアップル社の創業者であるスティーブ・ジョブス流のプレゼンテーションに日本文化「禅」を融合させた手法は、「世界で最もシンプル」なメソッドとして名高く、企業向けの研修やコンサルティングのほか、世界中の企業等において、セミナーを開催しています。今回の講演は、主に学生を対象として、プレゼンテーションの基本をはじめ、その理念や考え方にいたるまで幅広い説明がなされました(プロフィールについては、同氏オフィシャルサイトより一部引用)

冒頭でレイノルズさんは、多くの日本人はプレゼンテーションが下手だと言われている事実をあげ、情報過多となりすぎているスライド画面や、プレゼンテーションの本来の目的であるコミュニケーションの観点が不足しているといった点において、問題提起を行いました。レイノルズさんは聴衆にただ一方的に語りかけるのではなく、これまで受けたプレゼンテーションを思い出し、「goodなもの」「badなもの」を議論させる時間もとるなど、双方向で認識を共有し、話を進めていく工夫も行っていました。

また、レイノルズさんは、プレゼンテーションには、「restraint:抑制」「simplicity:シンプル」「naturalness:自然さ」が求められるとし、準備の段階において、必要な情報と省く情報を整理する必要があるとともに、いきなりパソコンに向かってスライドを作っていくのではなく、付箋紙等に思いを書き留めていく「アナログ」な手法が大事であると述べ、日本でよく見られるプレゼンテーションは「inform:伝える」があまりに重視されており、「inspire:刺激を与える」「persuade:説得する」ことも大切であると語っていました。

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さらに、プレゼンテーションには、「simplicity:シンプル」「unexpectedness:予期に反した内容」「concreteness;具体性」「credibility:信憑性」「emotion:エモーション」「story:ストーリー性」の6つのsticky(会場では「記憶に残りやすい」と説明)があるとし、その重要性を力説していました。 ここに至るまで、多種多様なスライドが準備されており、目くるめく変化する画面とレイノルズさんの話術に聴衆はすっかり引き込まれていました。

ここでまた、受講者に対して、1分間でお互いの似顔絵を描くワークを行いました。描き終わり、相互に上手くいかなかったことをわびる光景が方々で見られましたが、ここでのねらいは絵の技術を求めるのではなく、恐れずに挑戦することの大切さを理解することでした。「子どもが同じように似顔絵を描いても謝ったりはしない。子どもの心:童心をもってチャレンジしてもらいたい」とレイノルズさんは話していました。

話の中で自身が日本文化に大きな関心を寄せていたことに触れ、話し手と聞き手、そしてスライドの三角形の関係が成立する「紙芝居」が理想的なプレゼンテーションであるとし、注意を引くこと、理解させること、記憶に残すことを意識する必要があると説明していました。

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講演を終え、プレゼンテーションに最適な時間はどのくらいの長さか、大勢の観客の前で話すことは緊張しないか、プレゼンテーションにおいて話者はどこに視点をもてばよいか、など数多くの質問があがりました。講演は、これまでの「プレゼンテーション」のイメージを大きく変えるものであり、また、レイノルズさんのマネージャーの方による的確な通訳で一層理解が進み、参加した学生のみならず、教員や職員も大変満足している様子でした。終了時刻が過ぎても、レイノルズさんのまわりにはアドバイスを求める学生たちの列がずっと続いていました(写真)。

講演前に岩井学長(左)と懇談を行いました

レイノルズさんからいただいたお土産は、本やソフトがまるでお弁当のように収まっていて、極めてデザイン性のあるものでした。