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2017年01月26日|文学部ニュース
【日本文化学科】文学散歩「『夫婦善哉』の大阪を歩く」

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1月22日(日)、体験型授業「学外実習」の一環として、西尾元伸准教授(近現代文学)の引率で、文学散歩「『夫婦善哉』の大阪を歩く」が実施されました。

織田作之助『夫婦善哉』は、大正から昭和の大阪を舞台とした作品です。今回の文学散歩は、学生たち自身が企画しました。作品を読んだ学生が、自分たちで作品の舞台や、作者・織田作之助に関係の深い場所を調べ、行き先、道順などを計画しています。

正午に近鉄日本橋駅に集合、まず生國魂神社へ向かいました。松屋町筋側の鳥居から坂道を上り、上町台地の高低差を体感します。すぐ近くの坂道・口縄坂を舞台とする織田作之助の作品に『木の都』がありますが、織田作之助が子どもの頃を過ごした「坂の多い町」が感じられたのではないでしょうか。生國魂神社には、織田作之助の像がありました。また、『木の都』に登場する「生國魂神社の境内の、巳さんが棲んでいるといわれて怖くて近寄れなかった樟の老木」も見ることができました。

次に、生國魂神社を後にして、黒門市場に向かいます。『夫婦善哉』には、駈落ちした熱海で関東大震災に遭って逃げ帰った柳吉・蝶子のふたりが「黒門市場の中の路地裏に二階借りして、遠慮気兼ねのない世帯を張った」という箇所があります。現在の黒門市場は、観光客でたいへん賑わっていますが、路地裏に目を向けると…、すこし雰囲気は残っているでしょうか。『夫婦善哉』には界隈の飲食店もたくさん登場します。今回は、作品に何度も登場するライスカレーの「自由軒」で、昼食をとりました。その後、法善寺横町へ移動し、法善寺「水掛け不動」を見学します。手押しポンプで水を汲むのは初めて、という学生もいました。最後に、法善寺横町の「正弁丹吾亭」前にある織田作之助の碑を訪ねました。

作品を読むだけではなく、作品の舞台を歩いてみることで、時代の違いはあれ、学生たちは、地形や、その場所がもつ雰囲気、距離感など、さまざまなものを体験できたようです。