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2012年12月19日|文学部ニュース
【日本文化学科】学外実習で東西合同大歌舞伎「吉例顔見世興行(きちれいかおみせこうぎょう)」に行きました

 

南座.jpg

12月9日(日)、日本文化学科の学生が鈴木博子准教授(芸能史)の引率で、京都南座の顔見世興行(東西合同大歌舞伎)を観に行きました。これは日本文化学科の本物体験型授業「学外実習」の一環です。

 

京阪電車「祇園四条」を上がってすぐの南座の前に集合し、出演役者の名前が勘亭流で書かれた「まねき」と呼ばれる看板が並んでいるのを見上げました。東西の役者がそろう豪華な顔ぶれで、歳末の京都の風物詩ともなっている顔見世の華やかさを体感しました。

それぞれチケットをもぎってもらい、南座の中へ進み、席に着きました。三階ながら、中央前方の良席で花道も見ることができます。先生から配られたプリントに目を通し、ドキドキしながら待つうちに、午後4時15分、いよいよ開演しました。

最初は「仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)」です。関西を代表する片岡仁左衛門が演じる勘平が追いつめられていくドラマに、ぐいぐい惹きつけられていきました。猟師となっている勘平が火を用いる場面では、学生から「本物の火を使っているのがわかってテンションが上がった」という声もあり、生の舞台ならではの発見がいろいろあったようです。

 

次に、六代目中村勘九郎襲名披露口上が行われました。折しも、12月5日に中村勘三郎さんが急逝されたばかりで、市川團十郎、坂田藤十郎、片岡仁左衛門など、おもだった役者の祝詞にも中村勘三郎への哀惜がにじみます。勘三郎が遺した勘九郎、七之助兄弟が口上を述べたときには大きな感動に包まれました。学生たちも「感動した」、「歴史を感じた」、「歌舞伎は人生をうるおしてくれる」といった感想をもらしていました。自分が歌舞伎という伝統の生き証人になったという実感を持った様子でした。

幕間にはお弁当が配られ、先生から、歌舞伎には「かべす」(菓子・弁当・寿司)という言葉があり、観劇の大きな楽しみの一つになっているという説明を受けながら、味わいました。

後半には中村勘九郎襲名披露の「船弁慶」が上演されました。勘九郎が平知盛を演じる渾身の舞台に、学生も前のめりになって見ていて、「すごくかっこよかった」という声が多く聞かれました。最後の演目は「関取千両幟(せきとりせんりょうのぼり)」でした。関西では30年ぶりに上演されるという珍しい古典の舞台ですが、江戸時代の相撲取りの世界を見ることができ、夫婦愛を描いた劇としても感情移入しやすいものでした。

終演は午後9時を過ぎました。5時間にもおよぶ観劇となりましたが、学生たちは終始熱心に舞台に集中していました。南座という濃密な空間で、自分も歌舞伎の文化の一部になったような体験ができたようです。