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2012年10月23日|文学部ニュース
【日本文化学科】今年の正倉院展の見どころを学ぶ特別講座を開催しました

古都・奈良における秋の一大イベント「正倉院展」が、今年も10月27日(土)から奈良国立博物館にて開催されます。日本文化学科では、1年生が履修する専門科目「学外実習」のほか上級生対象のゼミナールなどで、正倉院展見学の臨地講義を行います。これに先立ち、今年度の正倉院展に出品される宝物類の見どころを専任教員が解説する特別講座が10月23日(火)4限に行われ、80名あまりの学生が熱心に聴講しました。

最初に、関根俊一教授(美術史)が、「正倉院展の見どころ(宝物編)」と題して講義しました。校倉(あぜくら)のしくみや宝物の由緒など正倉院に関する基礎知識について概説したあと、今年の正倉院展の特色について、(1)聖武天皇ゆかりの北倉(ほくそう)の宝物が多い(2)ガラス関係品がまとまって展示される(3)螺鈿(らでん)、平脱、木画、撥鏤(ばちる)、密陀絵などの優れた技術がみられること―の3点を挙げながら、18年ぶりの展示で話題を集めている鮮やかなコバルト色の器「瑠璃坏(るりのつき)」や、大変巧妙な技術で仕上げられた漆皮箱「銀平脱八陵形鏡箱」、美しいヤコウガイによる楽器「螺鈿紫檀琵琶」などの注目される宝物類について、写真をプロジェクターで投影しながらひとつずつ丁寧に解説しました。

続いて、鷺森浩幸教授(古代史)が「正倉院展の見どころ(文書編)」のテーマでリレー講義。鷺森教授は、「天平時代に日本各国から中央政府に進上された戸籍や計帳、正税帳などの報告書や、東大寺に収められた貴重な経典が展示されるのも正倉院展のもうひとつの見どころ」と語り、当時の戸籍から里全体の状況が分かる「大宝2(702)年御野国山方郡三井田里戸籍」や、奈良時代末期の代表的な経「大乗悲芬陀利経」などについて解説しました。

この日の特別講義でしっかりと予習した学生たち。世界文化遺産の地・奈良で“ホンモノ”に触れながら学ぶという本学の絶好のロケーションを生かし、10月27日と11月9日の2回、関根教授の現地での解説を交えて行われる専門科目「学外実習」の臨地講義などで、今年の正倉院展を“体感”します。

今年の正倉院展の宝物類のみどころを解説する関根教授

今年の正倉院展の宝物類のみどころを解説する関根教授

鷺森教授の説明

鷺森教授からは「貴重な文書類の展示も正倉院展の特長のひとつ」と解説を受けました