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2012年05月25日|文学部ニュース
【日本文化学科】学外実習で御薪能(たきぎおのう)を観覧しました。

 

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5月18日(金)、大学の授業を終えた一年生たちが、鈴木博子准教授(芸能史)の引率で興福寺薪御能を観覧しました。これは日本文化学科の専門科目である、本物体験型授業「学外実習」の一環です。今回のように、4限目の授業が終わってから出かけることができるのも、帝塚山大学が奈良に立地している利点を生かした「学外実習」ならではです。

 

興福寺の薪御能(たきぎおのう)は、神事能の伝統を受けついだ行事です。現在各地で催されている野外能、薪能の元祖と言えます。

午後5時、近鉄奈良駅に集合し、登大路園地(のぼりおおじえんち)へ向かいました。幕で囲われた会場に近づくにつれて緊張が高まりました。チケットを見せて入り、思い思いに席を選んで開始を待ちました。

午後5時半になると、山伏姿の興福寺衆徒(こうふくじしゅと)が芝の上に紙を敷いて踏んでみる「舞台あらため」が行われました。芝の湿り具合で上演できるかを確認していたことを伝える伝統行事です。

いよいよ演能が始まり、学生たちは先生が用意した解説プリントを片手に、ストーリーや見どころを確認しながら観覧しました。能「加茂」で雷神が登場したときには、気のせいか風も激しくなり、野外の舞台で見る能のおもしろさが感じられました。やがて夕闇に包まれる頃、衆徒(僧兵)によって、かがり火に火が入れられました。

狂言「伯母ヶ酒」では、酒好きな男のまぬけな失敗ぶりに学生たちも声を上げて笑っていました。伝統芸能であることも忘れて楽しんだようです。最後「頼政」を見る頃には夜も深まり、かがり火に照らされる舞台には、理屈抜きの美しさがありました。午後8時半頃に終演し、皆で感想を話し合いながら帰りました。伝統行事の意義と、野外でかがり火のもと上演される能のおもしろさを、五感でぜいたくに体感することができました。 

参加した学生からは、次のような感想が聞かれました。

「当時の人々も風と薪の香りを感じつつ、御能を楽しんでいたのかなと思いました」

「舞台の端から端までよく見えて、発見が多かったです。別雷神の舞がとてもかっこいいなぁと思いながら見てました。能もおもしろいものだなぁと少し思いました」

「火のつくシーンはテンション上がります」

「すごい迫力でした。何を言っているのかわからなかったが、ニュアンスでわかった」

「思っていたより狂言がおもしろかった」