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2010年05月28日|文学部ニュース
日本文化学科で「三味線の歴史と演奏」の特別講義を実施しました

三味線の部品について説明する講師

日本文化学科の専門科目「伝統生活文化論A」(担当・野々村講師)の授業の中で、長唄三味線方の今藤佐知保さんを特別講師に招き、三味線の歴史と構造とについての特別講義を実施しました。

歌舞伎、浄瑠璃から小唄、寄席芸に至るまで、日本の音曲(おんぎょく)文化に欠かせないのが三味線。しかし、現代人は、三味線に接する機会がめっきり少なくなりました。 講義では、まず、三味線の歴史について学びました。ついで、「天神(てんじん)、棹(さお)、胴」の三つの部分から成り立っている三味線の構造について学びました。胴には猫の腹の皮を張るけれども、高価な猫の皮のかわりに、犬の背の皮を張って、蝋(ろう)で乳の型をつけて偽装することもあるというような面白い話も聞けました。

さらに、三本の糸の張り方や駒の置き方、三味線独特の音を出すための「さわり」という仕組みの存在など、小さい楽器に込められた先人の知恵と工夫がしのばれました。

また、一口に三味線といっても伴奏する音曲によって種類が様々に分かれているというお話でした。大別すると、浄瑠璃、津軽に用いる「太棹(ふとざお)」、常磐津(ときわづ)、清元(きよもと)、地唄(じうた)に用いる「中棹」、長唄に用いる「細棹」の三種に分かれるとのことでした。

授業の後半は、実際に三味線を用いての講義でした。

まず、実際に長唄で用いる「細棹」の三味線を組み立て、三本の糸を張るところを見せていただきました。今藤さんは、長唄「今藤流」の名取りだということで、長唄の演奏のほか、桂ざこば師、桂南光師などに頼まれて、落語の下座音楽も担当するとのことでした。

ふつう、長唄というのは江講師の説明を聞く学生らのサムネール画像戸長唄のことで、これは江戸歌舞伎とともに発達したものだそうです。調律用の笛を用いて調子を合わせた後、長唄の演奏を聴かせていただきました。本調子の「勧進帳(かんじんちょう)」の演奏の後は、二上がりに調子を変えて「花見踊り」と、どこかで聞いたことのある代表的な長唄を聴かせていただきました。

さらに、西洋音楽の「オクラホマミキサー」や沖縄の三線(さんしん)音楽の「ハイサイおじさん」の演奏を披露。西洋音楽との音階の違いや、沖縄の三線と三味線との違いを肌で実感しながら、特別講義が終了しました。

調律用の笛で調子を合わせる

調律用の笛で調子を合わせる

三味線の演奏を披露する講師の今藤さん

三味線の演奏を披露する講師の今藤さん