おもしろ教授 01 | 考古学

清水 昭博

AKIHIRO SHIMIZU

瓦をこよなく愛し、古代瓦の研究に携わること約30年。瓦が朝鮮半島から古代の日本にどのように伝えられ、当時、瓦がどのように作られていたのかを研究している。
昨今は、古代瓦の研究の第一人者として韓国のメディアに登場することもしばしば。
プライベートは、愛犬と戯れる日々だとか。

DATA|データ

職名
教授・考古学研究所長・附属博物館長
所属学部・学科
文学部日本文化学科
専門分野
考古学
学位・資格
博士(文学)

Profile|プロフィール

1966(昭和41)年、宮崎県西米良村に生まれ、京都で育つ。大学入学とともに大阪に下宿し、はじめて遺跡(大坂城跡や難波宮跡など)の発掘調査に参加。大学卒業後は奈良県にある考古学研究所(奈良県立橿原考古学研究所)に勤め、十数年間、奈良県内にある多くの遺跡(飛鳥の宮殿や法隆寺、東大寺など)の発掘調査や博物館の展示にたずさわりました。2010年から本学で考古学や博物館学を教えています。

Specialized Fields

専門分野について

考古学のなかでも古瓦に興味をもって研究しています。
法隆寺や東大寺など仏教寺院の発掘調査にたずさわる機会が多く、寺院跡から出土する瓦を専門に研究するようになりました。飛鳥時代にはじまる日本の瓦の歴史には朝鮮半島や中国の影響がみられます。現在は、研究対象を東アジアに広げ、デザインやつくり方など瓦のもつさまざまな情報を解読し、記録にない歴史をひもとく作業を続けています。

寺院跡から出土する瓦

My Interests

専門分野の面白さ・研究の醍醐味

考古学の面白さは遺跡の発掘調査や出土品を通して古代の人々と触れ合うことができる点にあります。飛鳥の宮殿を掘れば、飛鳥の宮廷の人々が暮らした同じ地面に立って、飛鳥人に思いを馳せることができます。また、古代人が古瓦に残した力強い指紋の痕跡などから、瓦を作った古代の職人の姿を想像することもできます。
このように遺跡やモノを通して古代の人々と触れ合うなかで得られたさまざまな情報を組み立てて、今まで誰も知らなかった歴史を発見できる点に考古学の醍醐味があるといえます。

Tools

講義や研究で使う道具やツールについて

カメラ、野帳、拓本道具。
遺跡の発掘調査や現地踏査などのフィールドワークをおこなう考古学では、その時の遺跡や出土品の状況を記録するカメラとフィールドノートである野帳は欠かせません。拓本道具は研究の対象である古瓦の文様を写し取るときに使う瓦研究者の必需品です。

About Class

担当している学科の講義について

考古学と博物館関係の授業を担当しています。
考古学関係では、考古学の考え方や考古学による歴史を学ぶ『考古学概論』(1年次~)や古代の宮殿や寺院の遺跡を中心に学ぶ『考古学』(2年次~)、遺跡の発掘調査や出土品の取り扱い方の基本を学ぶ『考古学実習』(2年次~)、考古学を専攻する3・4学生の卒業研究(『ゼミナール』)を担当しています。
博物館関係では、博物館資料の取り扱い方を学ぶ『博物館資料保存論』(2年次~)や展示方法を学ぶ『博物館実習』(4年次)を担当しています。また、日本文化学科の1年生を対象にした『学外実習』では、飛鳥や斑鳩の遺跡探訪や古代の瓦づくり体験などもおこなっています。

(上)遺跡の発掘調査や出土品の取り扱い方の基本を学ぶ『考古学実習』
(下)飛鳥の遺跡探訪『学外実習』

Books

書籍、研究論文など

古代日韓造瓦技術の交流史清文堂 2012年

古代日本の造瓦技術とその生産体制を、その直接の源流とみなすことができる韓半島三国のひとつ、百済の造瓦技術、生産体制と比較検討することによって、その交流の実態を明らかにする。

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古代朝鮮の造瓦と仏教帝塚山大学出版会 2013年

日本に造瓦技術を伝えた古代朝鮮の造瓦の歴史や、造瓦と仏教の関わりについて解説している。

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Schedule

一日のスケジュール

Dream in School Days

学生の頃の夢

研究者になるのが夢でした。高校生のころには古代史に興味があり、文学部に入学しました。
入学直後から参加した遺跡の発掘調査で出土品を自分の手で掘り起こすうちにその面白さに目覚め、考古学研究者の道に進むことを決めました。

Photo Album

思い出の写真


  • 明日香村・飛鳥宮跡の発掘現場にて
    (発掘参加者の記念撮影)後列右端=清水先生

  • 明日香村・飛鳥宮跡の発掘現場にて(写真撮影中)

  • 大学卒業式の会場にて
    右端=清水先生

  • 奈良・日笠フシンダ遺跡の発掘現場にて(参加者と記念撮影)
    前列中央=清水先生

My Objective

今現在の目標

研究者としては、お城の屋根にそびえる鯱(しゃちほこ)のルーツを探ることを現在の目標にしています。また、学芸員としては、展示やイベントを通じて、古瓦の魅力や大切さをより多くの人々に理解してもらうことを目標にしています。

My Favorite

趣味やマイブーム

「愛犬」。
我が家には犬が二匹います。最近、ラブラトールレトリバーとビーグルを飼いました。調査や研究会のない休日には二匹の愛犬の世話をしたり、ドックランに行ったりしています。
犬の名前が少々、ユニークなおかげで(おでん&がんも)?「犬友」が増えました。

Message

メッセージ

考古学に興味があればいろいろな場所に足を運んで、遺跡や博物館などで実物を見てほしいと思います。実物と対面することによって、本を読むだけではわからない「実感」を得られます。
考古学は英語でアーケオロジー(archaeology)と言いますが、ジョークで「歩けオロジー」と言ったりもします。考古学は遺跡を歩くフィールドワークに始まります。歩くことが調査や研究につながっていくのです。
奈良という遺跡の宝庫を一緒に歩き、考古学を学びましょう。